2011.06.21
予約が取れなくなるレストラン 【新時代の若手】編 Vol.2メッシタ
男前の女性シェフが導くガッツリ系イタリア酒場。
2011.06.21
予約が取れなくなるレストラン 【新時代の若手】編 Vol.2男前の女性シェフが導くガッツリ系イタリア酒場。
おっと、よろめいちまったぜ。鈴木美樹シェフの料理を食べると、ガツンと一発、強烈なボディブローをくらった気分になる。名前は女だし、性別も女だが、作る料理はどう考えても男味だ。
最初のひと皿にはアンチョビー&バターを。イタリアの酒場ではポピュラーな「とりあえずの一品」。カリッと焼いたパンに厚く切ったバターをのせ、アンチョビーをのっけてパクリ。ぐぐっとスプマンテで流し込む。いいね、いいね。
続いて、トスカーナに住んだことがあれば誰もが懐かしむ、アーティチョークの卵焼きを。炭酸で溶いた小麦粉の衣をつけ、焼き揚げしたアーティチョークが主役。「冷めないうちに早く」とシェフ。衣のカリッと感がなくならないうち、アツアツをいただくのが肝要だ。
ここらあたりで、ちょっと気付く。パスタを食べて、それが確信に変わる。この店、もしかしてホンモノじゃないのって。さらに、ギアラと青菜のグラタンやウサギのフリットなんて食べた日にゃ、もういけません。毛細血管の隅々までイタリア人になっちゃいそう。
鈴木シェフ、イタリアでは星付きの店ばかり、通算4年半学ぶ。『アモーレ』澤口知之シェフの下では7年働いた。店を辞めてイタリアに3カ月。もう料理人は辞めるつもりだった。
なのに、その間、食べ歩くこと200数十軒。12キロ太りながら考えた。やっぱ、料理人やりたい。で、父と一緒に開いたのは、リストランテでもオステリアでもない。ごくごく日常使いの居酒屋だった。タバコも吸えちゃう、立っても座っても自由、のラフな店だ。引き出しだらけのシェフが、これからどんなイタリアを見せてくれるのか楽しみで、通ってしまいそうじゃないの。
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