呑んでよし、食べてよし 進化するBARというカウンター Vol.2

バル リミテ

BAR LIMITE

食べて飲む「酒場」でカウンターを占拠する

夜が朝に変わる頃なら、扉は容易に見つかる。だが早い夜なら喧噪と人波に隠れて、その姿をすぐには見つけられないかもしれない。この店はあえて、そんな場所にできた。

『バルリミテ』。元は鮨屋の奥まったビル1階に位置する10坪ばかりの店は、3年と8カ月という期間限定営業。扉の奥には意外な広さのカウンターが14席。加えて壁際に、10席を有する。

少し前まで新宿三丁目は、この街だけで通用する飲み方をする輩が集まる場所だった。曰く「1週間に10日来い」。めしは二の次、酔うために飲み、飲むほどに世界は輝いた。だが時代は移る。食べて飲んで、が当たり前。だから『リミテ』の店主・小澤洋司氏も「ちゃんと食べてその上で飲んでいただくための、ここは酒場ですから」と言う。

料理は原田昌二氏が担当する。スペインやイタリアン的小皿を中心に、肉や魚のメインも用意とバーとしては欲張りなほど。その味は、飲み始めの1杯にと小澤氏が推す、こだわりレモンのジントニックや各種フルーツカクテル、ワインにまで寄り添い、酔客の腹を満たす。

座面の広い椅子は、カウンター席での長居を助長する。他の街なら、それは無粋。だが三丁目には別の流儀がある。だから、飲み続けられる限りは、この場に留まり続けたっていい。鮨屋の名残のネタケースを覗き、果物を物色する。「次も、ぶどうで」。まだ大丈夫、と小澤氏が踏めば、マティーニにでも仕立ててくれるだろう。夜は、まだ続くから。

タパスの盛り合わせ¥1,800。タコとじゃがいものガリシア風、鶏レバーペーストなど6種盛り込む

左.やきとん屋の影に隠れた店のガラス戸は、人混みが途切れた時に、ふと見つかるはず

右.フルーツカクテルは¥1,000。常時約10種の果物を揃え、お客の好みに合わせた味を提供する

牛トリッパと白インゲン豆のトマト煮¥800。タパスは温製、冷製合わせ常時20種ほどを置く

タパスやチーズの他、メイン料理やパスタも数種用意する。食事をしながら飲むことも可能だ


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