「自分が立っている現場をいかに全力で楽しむか。常にそれを考えています」
形に残すよりも、記憶に残したい。それは役者としての想いも同じだ。
「全力で数字を上げます!なんて言ったところで、そんな方法知らないですもん。
もちろん、たくさんの人に見てほしいし、面白いものを作りたいという気持ちはあります。でも自分のことは自分で何とかできても、人の気持ちは分からないし、動かそうと思って動かせるものじゃない。
この動かせないものを動かせないって悩んで苦しんでいる人、多いんじゃないかな。
でも、僕にはその悩む時間がもったいなく思えた。今、自分が立っている現場をどれだけ充実させて、楽しむか。その方が有意義だなと」
目下の現場はゴールデン初主演を務めるドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』だが、プロデューサーをして「桐谷健太が主役じゃなかったら、やっていない」と言わしめてなお、気負いは感じない。
「ありがたいことです。でも変わらないです。楽しくやって当たるのが一番いいですけど、当たるかどうかはもうお任せ(笑)。ひとりでも記憶に残してくれる人がいたら、もう十分」