「アフレコ中、辛くて涙が止まらず…」梶 裕貴がそれでも“声優でよかった”と思える理由

「声優という職業は、どんな経験も自分の力になる」


声優デビューから20年。

活動は多岐にわたり、「自覚はまったくないのですが、ラジオやバラエティのお仕事もあるからか、寝言で『さあ!というわけで〜』とMCとして軽快にトークを回していることがあるらしいです(笑)」と、夢でも仕事を楽しんでいるとか。

そして、今年は梶さんにとって節目の年。2013年から主演を務めるアニメ『進撃の巨人』が今秋に最終回を迎えるのだ。取材(3月中旬)の時点で、アフレコも残すところあと1回となっていた。

「声優人生の半分を占める作品であり、自分にとって欠かせない作品。絶対に終わりはくるはずなのに、どこかで一生この役をやりながら生きていくんだろうと思っていたところがあって。

終わってしまう現実に直面した今、役を全うできる喜びと、終わってしまう寂しさ、その両方に気持ちが支配されています。作品の内容的に終わらせてあげなきゃという思いもあって……複雑な心境です」

『進撃の巨人』のハードな内容は、演者にとっても負荷が大きかったのでは?

「戦争もひとつのテーマにある作品ですし、エレンが戦いの中で背負う意味合いは重いので、だからこそ、僕は彼の一番の理解者でありたいと思っています。

僕自身も戦わないといけないし、お芝居以外でも彼を守ってあげなきゃ……というか。

キャラクターに寄り添うことができる立場として、自分はどうやって彼と一緒に歩んでいくのか。どの役でもそうですけど、エレンは特にそこが難しくて大切でした。

アフレコが始まった時には漫画もまだまだ序盤。先の展開が分からず、まさか数年後にエレンがこうして変貌することになるとは僕自身も想像していなかったので、最初に彼の姿やその雰囲気を見た時には現実味がありませんでしたね。

10年間、ともに歩んできたからこそ演じられた役だと思います」

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo