今となっては昔のことですが、港区に沙羅という女が生息していました。
「今夜、食事会あるんだけどどう?」と言われれば飛び入り参加して、必死に“彼氏候補”を探したものでした。
ある日、ようやく彼氏ができて食事会に行かなくなりましたが、その彼にも…。
残念に思って2年半ぶりに港区へ近寄ってみると、そこには以前と全く別の世界が広がっていたのです。
▶︎前回:結婚に焦り、7歳下の彼を狙おうとする憐れな33歳女。男には4年も付き合っている彼女がいて…
「沙羅、彼氏と別れたんだって?だから言ったじゃない。ちゃんと働いて自立しなさいって」
1ヶ月ぶりに立ち寄った実家。狭いキッチンに立って料理している母の小言を聞き流しながら、私はぼんやりと考え込んでいた。
東京生まれ、東京育ちの私。必然的に学生時代まで、私はずっとここで暮ら......
この記事の続きは月額プラン会員への加入、
またはアプリでコイン購入をすると読めます
またはアプリでコイン購入をすると読めます
この記事へのコメント