「なんでしょう、意地ですね」ヒコロヒーが語る、芸人としての“譲れない信念”とは

後輩と飲みに行ったなら借金してでも奢りたい。なんでしょう、意地ですね


ヘビースモーカー、大酒飲み、借金まみれであったことを公言し、やさぐれ芸人としてブレイクする彼女にはぴったりのキャラクターだが、では、素顔は?媚びず、飾らないままなのだろうか?

そもそも彼女が芸人になったのは、大学時代、落語研究会に所属して、学園祭で松竹芸能にスカウトされたから。

松竹芸能といえば、映画配給会社である松竹に繋がっているはず、と考えた彼女。卒業後は映画の配給会社かラジオの制作会社で働きたい、その人脈作りに生かせるかもしれないと思って、誘いに乗ったという。

「女子大生の浅はかな発想ですよ」と、彼女は他人事みたいに言って笑った。その笑いもクールだ。

養成所でお笑いを学び、ピン芸人としてデビューしたが、なかなか芽が出なかった。

生活のために水商売もやった。だが、クビになり、リュックやジャケットのポケットを全部ひっくり返して6円しかないという苦境も経験した。

これぞ貧乏。だが、ヒコロヒーさんには譲れない信念があった。

「後輩とごはんに行ったら借金してでも奢りたいんですよ。まあ、そんなことを10年もやっていれば、大変なことになって当然なんですけど」

なぜ、そうまでするのだろう。ヒコロヒーさんは言った。

「わたしも先輩たちにさんざんしていただきましたから。こういう高級鮨を初めて食べに連れてきてくださったのは大悟さん(千鳥)だったかな。

一流のお店に来ると、美味しい料理や酒だけじゃなく、その場に相応しい振る舞い方や食事作法も知れる。結局、そういうのも芸の肥やしになるんですよね」

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