現代にも影響を与える革新的な女性「マダム・クリコ」
1805年、27歳の若さで未亡人となったマダム・クリコ。
当時、女性の社会的役割は、子育てだけに限定され、女性は社会においてアイデアを創出する力を否定されていた。
そんな時代にメゾンを継承し、近代における最初のビジネスウーマンのひとりとなった。
「品質はただひとつ、最高級だけ」
この信念のもと、シャンパーニュの品質向上、動瓶台の導入によるシャンパーニュの透明度の向上、ワインにおけるヴィンテージという概念の構築や、ブレンド法によるロゼ シャンパーニュの製法を生み出すなど、ビジネスにおける数々の偉業を達成。
これにより、「ラ・グランダム・ド・ラ・シャンパーニュ(シャンパーニュ地方の偉大なる女性)」と呼ばれるようになった。
そんな革新的な女性、マダム・クリコに焦点を当て、世界トップレベルの女性アーティストが、この企画展のために創作(草間彌生氏による肖像画は2006年の作品)。
貴重な歴史的遺産と芸術的な解釈を通して、マダム・クリコの人生と彼女のシャンパーニュにおける軌跡を表現したアート作品は、どれも独創的!
草間彌生氏の代名詞ともいえる水玉に彩られたアーティティックな肖像画に始まり、
マダム・クリコの内奥の強さを感じさせるために、顔のみをクローズアップした、イネス・ロンジュヴィアルのポートレート。
続いてはビジネスウーマンとしての功績を、ストーリー仕立ての漫画で表現した安野モヨコ氏の作品など、見どころ満載!
作品は絵画だけに留まらない。
モニーク・フリードマン氏は、透過性のある素材に差し込む太陽光が幻想的な、巨大インスタレーションを制作。
鑑賞者は、このパビリオンに入り、身体的、精神的に体験する。太陽光の入る角度や、時間によって光が変化し、包まれるような恍惚感を感じることができる作品となっている。
また、『ヴーヴ・クリコ』の産地、シャンパーニュ地方の四季の様子を美しく映し出した映像作品や、音声による作品など様々なアートが並び、大満足のラインナップ!
すべての作品に共通するのは、マダム・クリコという女性の凛とした強さ。
そして、『ヴーヴ・クリコ』というブランドが持つ、先進性を表現している点だ。
『ヴーヴ・クリコ』のシャンパーニュを飲んだときに感じる、洗練されたドライな味わいに潜むラグジュアリーさ。
さらに、本企画展のタイトルにもなっている「ソレール カルチャー」を標榜するような、前向きな気持ちになれる作品が揃っている。
この作品群を無料で見られるのは、奇跡と言っても良いだろう。
ぜひ足を運び、ヴーヴ・クリコの世界観をLIVEで堪能して欲しい。