2013.01.21
何ヵ月待ってでも食べたい あの、スペシャリテ Vol.5鮨さいとう
一貫一貫に結集する
味わいの深さに陶酔
「余計なものを削ぎ落とした究極の世界で魚介の旬の魅力に迫るのが鮨」と話す齋藤孝司氏。大きめの粒の古米で塩も強めと、鮪を基準に調整した存在感のあるシャリだが、温度はネタに合わせて変える緩急が味わいの多様性を生み出し、飽きさせない。そういった出し方の計算の細かさも職人の腕の見せどころだ。
濃厚な鮪は、シャリとの絶妙なバランスで魅了。さっぱりとした平目(白身)で「シャリの個性を楽しんでほしい」と齋藤氏。こはだは、「程よく柔らかく、鼻から抜ける香りの余韻が真骨頂」と塩加減、寝かし具合を日々微調整して頂点を目指す。貝は香りと食感。そして穴子は、口の中でほわっと広がる湯気が香ばしさを脳裏の隅々まで届け、官能的なとろけ具合で見事にフィナーレを飾る
2013.01.21
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