港区夫妻のトラブル事例 Vol.1

港区夫妻のトラブル事例:離婚で8,000万の財産分与を主張する妻が、夫の“ある策略”にハマり…

何不自由ない生活を送っているように見える、港区のアッパー層たち。

だが、どんな恵まれた人間にも小さな不満はある。小さな諍いが火種となり、後に思いがけないトラブルを招く場合も…。

しがらみの多い彼らだからこそ、問題が複雑化し、被害も大きくなりやすいのだ。

誰しもひとつは抱えているであろう、“人には言えないトラブルの火種”を、実際の事例から見てみよう。

記事最後には弁護士からのアドバイスも掲載!

【今回のケース】
■離婚時の財産分与トラブル
・夫=弘道(38)経営者 妻=悠香(38)元日系企業勤務。夫は起業時、妻から500万円を借りている。上場はしていない。
・妻の主張:「企業価値の半分、8,000万を分与すべき」
・夫の主張:「会社は自分の努力で成長させてきたので、企業価値の半分は高額すぎる」

Vol.1 すれ違う夫婦の現実…。金の切れ目が縁の切れ目?


「いくらなんでも、8,000万円はないだろう…」

港南のベイエリアに建つタワーマンション32階のある一室で、白井弘道は、呆れたように言った。

窓の外に望むオーシャンビューは、陽の沈みかけた紅色の空を、鏡のように水面に映し出している。

そんな幻想的な風景に似つかわしくない、金銭トラブルに関する会話が夫婦のあいだで交わされていたのだ。

「いいえ、譲るつもりはないわ」

妻の悠香は、膝にのせた愛猫のレノンを労るように撫でながらも、強気の姿勢を崩さない。

「君に借りたのは、起業したときの500万だぞ。いくら会社の株式価値が上がったとはいえ、欲を出し過ぎだ」

「今の会社の価値なら8,000万円ぐらいが妥当のはずよ。財産分与として私が半分受け取るのは当然じゃない?」

悠香は同意を求めるように、レノンの顔を覗く。

2人は現在別居中であり、離婚に向けて話し合いを行っていたが進捗は芳しくなかった。

「でも、2年間の別居期間があるじゃないか。その間に伸ばした業績の分の支払い義務はないだろう」

この言葉に、悠香は何も言い返せない。

予想通りの展開に、弘道は内心安堵していた。

…実はこの展開、弘道が予め思い描いていたものであり、プラン通りに会話は進んでいるのだ。

この記事へのコメント

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No Name
弁護士のコメントは興味深いけど、ストーリーの方が薄っぺらい。離婚に至った理由は何か、互いの有責度はどうなのかがさっぱり分からない。そういうのも財産分与に絡まないの?
2022/06/05 05:3851返信10件
No Name
悠香のもともとの妥協点は5,000万円だったのかもね。先に8,000万でふっかけて、満額貰えればラッキーだけど、目標額は最初から5,000万だったとか…
2022/06/05 06:1746
No Name
弘道の方がうわ手だったと言うことかな。
事前に様々調べたみたいだし。
青木先生の見解は勉強になるし、来週も楽しみ。
2022/06/05 05:2537返信2件
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