不動産選びの答えあわせ Vol.4

“良い物件”を見分けるテクニック!モデルルームでチェックすべきポイントとは

東京23区内のマンション価格は、狂乱市場ともいえるほど高騰し、超高級化している。

本当にその値段相応の価値があるのか?

いざ、物件を購入しようと考えた際に迷う人も多いだろう。

失敗のない物件を選ぶには『本当に良い物件』なのかを、見抜く目が必要なのだ。

気になるあれこれについて、高級マンションガイドの坂根康裕さんと『SUUMO新築マンション』編集長の柿﨑隆さんにお話を伺ってみた。

さて、2人が導きだした答えとは…?

▶前回:「住むに最高、資産価値も最高!」不動産を買うならテッパンは、やっぱり“◯◯区”

“本当に良い物件”を見極めるポイントとは?


数千万~数億円という不動産を購入するとき、デベロッパーや不動産会社が提示する情報をもとに、様々なメリット・デメリットを比較検討して購入を決める人が多いだろう。

でも、誰しも心の中に「どうせ買うなら、『本当に良い物件』が欲しい」、こんな思いを抱いているのではないだろうか?

そこでまずは、“高級マンションガイド”の坂根さんに、物件選びのコツを聞いてみた。

「“本当に良い物件”というのは、本人の主観もありますが、一言でいうと『その住戸に住む人がイメージできるかどうか』だと思います」(坂根さん)

「もう少し理屈っぽく言うと以下のようになります」と挙げてくれたのは下記の4つ。

【良い物件を見極める要素】
①ロケーション(立地、環境等)
②敷地(接道の状況や地形等)
③ファサード(外観意匠等)
④間取り(動線等)


「これらすべてが“良い”物件は、魅力のある物件だと僕は思っています。

妥当な説明かどうかわかりませんが、スイーツで例えるならば、素材が①と②のロケーションと敷地、見た目が③のファサード、味が④間取りです。

レストランのパティシエは、旬の素材、客層、そしてそれまでに提供された料理を前提にスイーツを考案しますが、これはマンションも同じ。

優秀な建築デザイナーは、立地特性とその場所で暮らす人をイメージして、インテリアの細部までトレースし具現化します。

また、超高級マンションといわれる質の高い物件には、それに加えて『艶』が求められます

これは主に③④に関することになりますが、優れた外観を持ち、美しい住居を実現することで『住むことへのステータス』を感じさせなければなりませんから。

六本木や湾岸エリアの近未来的なマンションなどが良い例でしょう。

そうした『艶』のある物件は、何年経っても価値が下がりづらくなり『ヴィンテージマンション』として人気を保ち続けます

経年ならではの味わいに加え、口コミで『あそこは違う』と評判になり、常に『売り物件を待っている人がいる』状態になる。これがヴィンテージマンションの市場的特徴です。

もちろん、①~④を兼ね備えているだけでは、すべてにおいて優れているとは言えません。

先ほどのスイーツでいうと『食べる人の質』もまた、必要ということ。

質を、愛着と置き換えるとわかりやすいかもしれません。

つまり住民がマンションの資産価値を高めるために、建物管理を疎かにせず愛着を持ちながら、維持メンテナンスを丁寧に行う。

これにより、たとえ古くてもハード的な価値も保ちやすくなり、需要が恒常的にあるので相場が崩れにくくなるのです」(坂根さん)

住居選びは難しいようでいて、押さえるところを押さえさえすれば、簡単なものなのかもしれない。

引き続き坂根さんと、住宅選びのプロである『SUUMO新築マンション』の編集長である柿﨑隆さんも交えてお話を伺ってみよう。

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