2013.04.20
オレの、私の、“奢りテク”教えます Vol.5オレの、私の、“奢りテク”教えます
~奢る店選びの条件~
心を開ける場所で、本当にいいものを食べてほしい
森本千絵さんが『青山シャンウェイ』と出合ったのは、お隣のワタリウム美術館で個展「en°木の実展」を開いた昨年暮れのことだ。だから付き合いは新しいけれど、今では「ただいまって言いたくなる、自宅の台所みたいな存在」になったという。「スタイリストの伊賀大介君の紹介でしたが、衝撃的でした」。
佐々木孝昌シェフが上海で出合ったという、鉄板で中華を供するスタイルは確かに斬新だ。「来るたびに、どれも美味しいなぁって騒ぎながらいただいていますけど、特に骨まで食べられる蒸し鶏にはびっくり。陳麻婆豆腐も定番です」と森本さん。
シェフの人柄にも感銘を受けた彼女は、こちらに大事な方々を招くことも多いという。「大事な方は、心を開ける場所にしかお連れできません。一緒に食事をすることは、命をわかちあうというか、ある意味で同士とかきょうだいになること。だから私、興味のない人とのご飯には行きませんもん(笑)」。この言葉から、森本さんの食事へのこだわりが感じられる。
本日は、森本さんの事務所を独立する宮田佳奈さんの卒業祝い。「博報堂にいたときは先輩から面倒みてもらっていたので、奢るとか意識しないで普通に払っていますね。ただ、本当にいいものを食べてもらいたいというのはあります」。博報堂時代は、先輩が全メニューを頼んで食べ終わるまで帰れないという豪快な“奢り”も経験したのだそう。
「今日は取材なのでおとなしくやってますが、この後は甕で紹興酒を呑ませますよ」と笑う。宮田さんのお祝いは、ここからにぎやかになりそうだ。
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