カレと結婚して大丈夫? Vol.7

いきなりキレだした彼氏が、部屋を飛び出して…。“空白の4時間”を過ごしていた、まさかの場所

部署異動で毎日仕事に追われる陽介と、歯科衛生士をしつつライターとしても働く桃香。

最近の2人は、休日といえど恋人らしい時間を過ごすこともなく、お互いパソコンに向かって作業をするのが当たり前になっていた。

家事はからっきしの陽介も、仕事のことになるとスイッチが入ったように別人になる。桃香にとってメンター的存在になっていたのだ。

おかげで副業の収入も少しずつ増えていて、すべてが順調に進んでいると思っていた。…この日までは。

「相談したいことがあるんだけど、ちょっといい?」

ある休日の夜。桃香は夕飯の片付けを終え、ダイニングで作業をしていた陽介に声をかけた。

「どうしてもいい表現が思い浮かばなくて…。一緒に考えてほしいんだけど、今いいかな?」

仕事をしている陽介の邪魔をするのは気が引けたが、コーヒーの入ったマグカップをそっと彼の横に置きながら尋ねる。

すると陽介は、ため息をつきながらこう言ったのだ。

「ごめん。悪いけど、俺も忙しいんだから少しは自分で考えてよ」

「…えっ?」

陽介から飛び出した予想外の言葉に、桃香は驚きを隠せない。

― たしかに頼りすぎていたかもしれないけど。二人三脚で頑張ろうって言ってくれたのは、そっちじゃん。

「兼業とはいえ、ライターとして報酬も貰ってるんだから、もうプロでしょ。俺に聞いてばっかりで、ライターとしてのプライドはないわけ?」

以前から不満があったような口ぶりに、桃香も思わずムキになって言い返してしまう。

「私に不満があったなら、言ってくれれば良かったのに。文句を言い合うんじゃなくて、話し合いをしようって前から決めてたじゃない」


突然怒り出した陽介も、その言葉にハッとしたようだ。今度はうつむいて、ゆっくりと立ち上がった。

「…ごめん、言い過ぎた。最近、仕事がキツくて桃香に当たっちゃったわ。ちょっと頭冷やして隅田川沿い散歩してくる」

近頃の陽介は朝6時に家を出て、帰宅するのは23時過ぎ。それでいて休......


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