夏・第4夜「視える女」
大学時代からの友人・美理には、ちょっと特別な力があるようだ。
「カオリ、ごめんね、このお店は入れない。ほかのお店でもいい?」
彼女が形のいい唇でそう囁くと、私は予約困難なフレンチだろうがアフタヌーンティーだろうが、さっさと諦めることにしている。
美理は「何かが視えて......
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大学時代からの友人・美理には、ちょっと特別な力があるようだ。
「カオリ、ごめんね、このお店は入れない。ほかのお店でもいい?」
彼女が形のいい唇でそう囁くと、私は予約困難なフレンチだろうがアフタヌーンティーだろうが、さっさと諦めることにしている。
美理は「何かが視えて......
男と女の、珠玉のラブストーリー。
秋の夜長、「その先」のことを語りましょうか。
待ち受けるのは、深くて暗い、底なし奈落。
恋をしたら決してこの物語を読むことなかれ、
特に25歳以下は閲覧禁止。
「事実は小説より奇なり」とはよく言ったもの。
この物語の主人公、あなたの知り合いだと気づいても、
どうか、素知らぬフリをして―。
この記事へのコメント
美理に謝らなきゃって思いなよ 透もカオリも無理だわあ