マテリアル夫婦 Vol.7

「一体どこ!?」出産間際に夫が行方不明に…。半狂乱になった27歳妻の決意


リカ:出産予定日1週間前


お風呂上がりに全身鏡に映った自分の体を見て、複雑な気分になった。

出産予定日を間近に控え、お腹が日に日に大きくなるにつれ、自分の体でなくなっていくような感覚に陥る。

10代の頃からストイックに管理してきた体型が、あっけなく崩れていく。

不安に駆られてネット上に溢れる情報を読み漁ると、衝撃的な妊娠線の写真や壮絶な出産レポートが目につき、ぞっとしてしまう。

万が一妊娠線ができてしまった場合は、もう二度とビキニなんて着られない。電気を消さなければ、夫に裸を晒すこともできなくなりそうだ。

― まだ20代なのに、そんな事態には陥りたくない…。

出産をスムーズに行うために、陰部を切って何針も縫うこともあるらしい。

“計画無痛分娩”を選択できたことが唯一の救いだが、麻酔が効かないこともあるし、場合によっては自然分娩や帝王切開になる可能性もあるとか。

陣痛の痛みは手指の切断と同程度で、全治1ヶ月以上の交通事故ほどのダメージといわれている。

― なんで女ばっかり、こんなに負担が大きいの…?

「赤ちゃんが健康に産まれてくれさえすれば良い」という、聖母のような心境にはなれなかった。

妊娠したって出産したって美しくあり続けたいという強迫観念にとらわれ、6万円を超えるゲラン オーキデ アンペリアルの美容液とクリームをお腹に塗りたくる。

すると、お腹に張りを感じ、その後すぐに生理痛のような鈍い痛みが打ち寄せた。

― これは、もしかして……。

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