エナジーバンパイア Vol.3

「相談があるの…」付き合って3か月になる彼女が、唐突に打ち明けてきた内容とは

知らず知らずのうちに、まるでバンパイアのように男からエネルギーを吸い取る女。

人は彼女のことを、こう呼ぶ。「エナジーバンパイアだ」と。

付き合ったら最後、残された者には何も残らない。それでも自分が踏み台にされていることを分かりつつ、彼女に執着してしまう。

気づけばもう、次なるターゲットのもとに行ってしまっているというのに。

…誰か教えてくれないか。あの子を忘れる方法を。

◆これまでのあらすじ

えりかに彼氏がいることを知っていながら、一晩を共に過ごしてしまった裕紀(ゆうき)。目覚めた後に罪悪感を抱くも、彼女はすでに破局していたことを知る。

そのまま勢いで告白し、二人は付き合うことになったが…?

▶前回:付き合う前の女の部屋で、一夜を明かしてしまった。翌朝、彼女が漏らした“まさかの本音”に…


「裕紀、最近調子良さそうだな」

朝、ジムのスタッフルームでオープンの準備を進めていた裕紀に、同僚の三井が声をかけてきた。

「そうか?別に普通だと思うけど」

なんでもないフリをして、タブレットで今日のスケジュールを確認する。

―さすがにクライアントと付き合い始めて、しかも独立に向けた準備も順調だなんて言えないよな。

えりかと付き合って3か月。実はここまで、何もかもうまくいっているのだ。

バーで知り合った不動産経営者から、渋谷の一等地にあるビルの一室を紹介してもらった。また海外でバイヤーをしている友人から、入手困難なトレーニング機材が手に入りそうだとも言われている。

このままいくと「2年以内に独立する」という当初の目標は、あっさりとクリアできそうだ。

それに何よりも、えりかとのデートが楽しくて仕方がなかった。



「裕紀くんといると、本当に刺激的で時間があっという間に経っちゃう」

久々のデート中。えりかは熱々の小籠包を、美味しそうに味わいながら言う。

元カレのことを「つまらなくなった」と蔑んだときこそ驚いたが、付き合いだしてからは何かと立ててくれるし、違和感はない。

この中華料理店も普段は予約が取れない人気店だが、彼女の喜ぶ顔が見たくて、つてがあるというクライアントに頼み込んだのだ。

「あ。そういえばね、裕紀くんに相談があって…」

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