2021.02.23
恵比寿駅東口から徒歩1分のロケーションに、食通たちが口をそろえて「ダントツで旨い」と称賛する店がある。
もはや、恵比寿の焼肉好きの間では「基礎知識」と言っても過言ではない、『蕃 YORONIKU』だ。
骨董通りの本店『よろにく』とともに、東京の焼肉シーンを牽引する超人気店のすべてに迫った。
焼肉店のイメージを覆した名店『よろにく』が誕生した背景とは?
とりあえずタン塩、カルビ、ロースなどを頼んで自分で焼き、〆は冷麺というのが焼肉の常識。
そんな業界に革命をもたらしたのが、『よろにく』の創業者・桑原VANNE秀幸さんだ。
桑原さんはもともとDJでクラブオーナーでもあった人。当時から食い道楽であらゆる店を食べ歩き、焼肉にものめり込んだ。
数ある名店の中でも篠崎の『焼肉ジャンボ』に通いつめ、いつしかその魅力を裏付ける最高の技術を学びお店を始めようと決心。
最高品質の肉を仕入れるルートを確保し、それを活かす焼き方、各部位の持ち味を引き出す切り方を突き詰めたそうだ。
さらにリミックスを生業とするDJらしく、決まりきった注文の流れを解体してコース仕立てで提供することを考案。
ラグジュアリーな空間で肉は店のスタッフが仕上げる、それまで前例のなかった新スタイルを生み出したという。
決して模倣はできない『蕃 YORONIKU』のスペシャルコース(20,000円)。その一部を見ていこう。
お決まりの流れとは一線を画したフルコースが、焼肉をご馳走に変えた!
「前菜3種盛り」のひと品が、さまざまな部位の生肉を粗めの角切りにした肉スケッタだ。
表面にバターを塗ってカリッと焼いたバゲットの上に、卵黄を絡めた生肉を溢れるほどトッピング。
コース序盤からねっとりとしたユッケの濃密な味わいに本能が刺激される。
もはや、妖艶な美味しさの絶品タン!
薄切りにしたタン元。タンの中でも動きが少ないため、特に脂がのった部位だ。
ふたつの面を異なる食感に仕上げるため、片面を重点的に火入れ。
半分に折り畳んで提供される肉を口に入れれば、ヌルヌルの面に舌が挟まれ脂の甘みが一気に広がる。
そり立つようなビジュアルが目を引く「カイノミ」は、ヒレに近いバラ肉。
表面をカリッとさせるまで強火で焼き、中はミディアムレアで仕上げる。
脂の濃厚さがありながらもしつこくなく、ヒレの上品さも持ち合わせた佳品だ。
テンションが上がる!思わず撮影必至のキャビア寿司
SNSなどを賑わせているのがコース中盤に出てくる「キャビア寿司」。
キャビアをこれでもかと盛り付けた贅沢なひと皿だ。
生肉の旨みとキャビアのまろやかな塩味、その一体感に陶然となる。
コースの折り返し地点ではなんと一番出汁のお椀が登場。
フレンチのメイン前に登場するグラニテのごとく口内をリセットしてくれる。
この記事で紹介したお店
蕃 よろにく
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