5.2%の憂鬱〜妻からの挑戦状〜 Vol.10

プライドの高いエリート夫を打ちのめした、妻の日記。そこに記されていたのは…?

「メッセージで送った通りよ。離婚してほしいの。あなたに言われて色々考えてもみたけど…。やっぱりもう傷つきたくない」

久しぶりに自宅へと戻った伊織は、新太に淡々と告げた。

「傷つきたくないって、一体どういうことなんだ?俺は伊織のことを傷つけた覚えはない。何が何だか分からないよ」

すると彼は、少しだけ声を荒げた。ただその声は以前と比べれば力なく、動揺しているのがすぐに分かった。

「あなたといると、疲れる。自信を失っていくのよ。これ、1年前から書いていた日記。ここに私の気持ちが全て書いてある」

「えっ、日記?」

混乱している新太に、例の日記を手渡す。

これでもう彼とはおしまいだ。渡すとき、少しだけ手が震えてしまった。


自分は消された存在


意味不明な日記を渡された新太は、パラパラとページをめくってみる。大した内容でもないだろうと流し読みしていたが、あるページで手を止めた。

「彼の何気ない一言に傷つく。もう疲れた」

―おい。これ、どういうことだ?

心臓が、ドクンと大きな音をたてる。

まさかこの日記......


【5.2%の憂鬱〜妻からの挑戦状〜】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo