たれ込みがあったんですよ。「いいヘンタイがいますよ」って。操は堅いが腰は軽い。さっさとグーグル先生に住所を入力したら、十番稲荷神社をどうしても指すんだけど、鵜呑みにせず、アナログの地図で探すこと。麻布十番商店街の小道を入った場所に、「GenYamamoto」がある。
単品注文も可だが、ここはおすすめのコース仕立てを。するとエギュベルのジンに手作りの梅ジュースとレモン、ソーダ少々を加えた一杯目が、小さな折敷にぬれた青葉を携えて現れた。
個人的な話で恐縮だが酒まみれ人生の中で唯一苦手とするはずのジンが、やんちゃで伸びやかな梅の味と相まり、すうっと爽やかな風になって鼻を抜けた。あらら、やだなー、やられちゃった。残り三杯の細やかな感想はあえて端折る。
店主・山本幻さんは青山のバーを経て、恵比寿三大ヘンタイ・バーテンダーのひとりの下で1年。ニュージャージーで5年、念願のNYで3年。以来、焼酎や日本酒などを土台にした独自レシピを供す。
「次は産地を同じくする酒と水と素材を合わせてみたい」
一杯の中に、ニッポンがにじむ。
●きはらみめ
LEON、料理王国を経て、食専業のフリーランスライターに。ワイン専門誌『ワイン ホワット!?』にも携わる。趣味は酒と猫。ウォッカの産湯につかり、日本酒で肌を磨く。
この記事で紹介したお店
ゲンヤマモト
西麻布・六本木・麻布十番
BAR







