男と女の怪談~25歳以下閲覧禁止~ Vol.4

男と女の怪談:私を嵌めたのはダレ…?「人に言えない“アノこと”」を暴かれた、お受験セレブ妻の末路

男と女の、珠玉のラブストーリー。

秋の夜長、「その先」のことを語りましょうか。

この物語の主人公、あなたの知り合いだと気づいても、
どうか、素知らぬフリをして―。

▶前回:24歳超絶美形の幼な妻。年収2,000万42歳の男がハマった禁断の手管


第4夜「呟かれる女」


この東京で、過去に後ろ暗いことがひとつもない人などいるのだろうか?

私の悲劇は、その“封印した過去”の友人に、この港区で再会してしまったこと。

よりによって、息子の晃(アキラ)が通う幼稚園の、保護者同士として。



沙織さん、ごきげんよう。私が暁斗君と玄関までご一緒しましょうか」

幼稚園の前で、メルセデスから出てきたのは、とびきり可愛い男の子・暁斗君。息子の仲良しであり、「ライバル」だ。

「瑠加さんありがとう、お言葉に甘えちゃう。暁斗、行ってらっしゃい。今は体調第一だからね、マスクして、手洗いとうがいしっかりするのよ」

「うん、行ってきまーす!晃君、一緒にいこう」

子供たちは嬉しそうにじゃれあって、園庭に入っていく。

「暁斗くんも、来週受験よね?二人とも怪我しないようにしなくちゃね。」

周囲をさりげなく見回してから、できるだけ優しい声で尋ねる。暁斗君は大きな目をくりくり動かしながら、手を叩いた。

「晃君とぼく、最近ずっとお教室で同じクラスだし、同じ『だいいちしぼう』じゃない?ぼく、一緒に小学校通いたいな」

「…そうね、そうなるといいわねえ」

できるだけ声のトーンを変えず、朗らかに返事をして、二人を玄関で見送った。私はおそらく、打ってかわって厳しい表情で、駅までの道を戻る。

恐れていた通り、だ。

お互いに「なかったことにしている過去」の友人と、息子の幼稚園の保護者同士として再会してしまったのは、入園式。

そしてさらに、今度は同じ小学校を受験しようというのか。

バスに揺られながら、街路樹がきらめく麻布の街並みをにらむ。私は、先週ある人に耳打ちされた、身の毛がよだつほどに恐ろしい噂を思い出していた。

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