蒲田でおまかせ4万8000円~の鮨は、究極の”食のエンターテイメント”だった!


鮨人気が持続する中、蒲田という土地で気を吐くお店がある。それが『初音鮨』だ。

おまかせコース4万8000円~というけっして安くない金額でありながら、予約の取れない人気店として食通を魅了し続けている。

その人気の秘密に迫った!


噂には聞くが、訪れるためのハードルは相当高い。

しかし、そのハードルを飛び越えてまでも訪れるべき鮨屋が創業1843年という、老舗中の老舗『初音鮨』だ。

店主の中治 勝さんは、その4代目となる。この店の魅力は何と言っても、唯一無二なエンタメ感!


香りと目で楽しむ、シャリ切り! 炊き上がった瞬間からショーがスタート!


ほぼ握りのみのコースは、着席と共に始まる米のシャリ切りからスタートする。その昔、理想の米を炊き上げるために鮨屋が使った「蒸し竃」を使用して焚き上げた米を、目の前で仕上げていく!

オープニングを飾るのは、シャリ作り。香りが全体に広がり、混ぜた手の状態で、味見させてくれる。酢飯の香りを全員で共有しつつ、混ぜたてのシャリを味見すると、酢の酸味がツンとくる。

ここから時間を経るごとにまろやかになっていく経過を楽しむ演出だ。


マグロは最高のものしか使わない! それを目の前で切り分けていく


鮨の醍醐味といえばマグロ。 それを熟知している同店だけに、 塩で、 漬けで、炙りで、 巻物でと様々な技を駆使し、 最高の状態で食べさせてくれる。 鮨を食べ慣れた人でも必ず満足できる所以がココにある。

また、最高を極めるために、マグロはその日一番のもの。産地はもちろん、値段がわかる請求書まで見せてくれる。

まずは、マグロの切り出しからスタート!生のマグロを使っていることを知ってもらうため、マグロはサクを切り出すところからすべてを公開。

赤身、中トロ、大トロに切り分けながら、蘊蓄を聞く。口上のようなスムーズな喋りに、思わず引き込まれる!


『初音鮨』の真髄は”漬け”にあり!!


「漬けの可能性を広げたい」という中治さんだけに、漬けの握りも他とはひと味違う。

赤身、中トロは漬けにしていただくのだが、漬ける作業まで目の前で行われるのだ!

また、漬けに使う醤油ダレは、継ぎ足しで使っている貴重な年季もの。

こちらが漬けの中トロ。赤身と脂のバランスが秀逸!


漬けに使うネタはサッと湯にくぐらせて、約31℃にキープした優しい味わいの醤油だれで漬けにする。

温かい醤油だれを使うのは、マグロが生きていた時の体温に近づけて、より味を引き出すため。温度までこだわり、口の中で味と香りのピークを引き出すのだ。この細かな仕事があるからこそ、人気店なのだろう。

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