2020.09.25
東京でも屈指の人気を誇る店というのがある。その最たる一軒が『ペレグリーノ 』だ。
客席は横並びで、たったの6席。4月からは平日4日のみの営業で、スタートは昼の12時からに統一。
自身のパフォーマンスを最良な状態にするための決断だったという。
そんな高橋隼人シェフに、あくなき料理へのこだわりを聞いた。
真骨頂である最高の“生ハム”こそ、
この店を訪れる際たる理由
『ペレグリーノ』の真骨頂といえば、切り立ての生ハムだ。
サンダニエーレ産「プロシュート」、ボローニャ特産「モルタデッラ」、パルマのジベッロ村特産で〝生ハムの王様〞と称される「クラテッロ・ディ・ジベッロ」など、吟味された直輸入の生ハムのオンパレードだ。
しかも目の前にある、スライサーで高橋氏手ずからスライスする切りたて。
中でも〝世界三大ハム〞にも数えられるパルマの特産品「プロシュート・ディ・パルマ」は、サーヴの仕方も唯一無二で、向こうが透けるほどに薄くスライスしたら、ゲストの手の甲に順番にひらりと乗せてくれるのだ。
「切ったら1秒でも早く召し上がってほしい、そして溶けゆく脂の味と匂いを感じていただきたいと考え抜いてこの提供方法になりました」
微かな味のブレも生じないよう
道具の選定に細心の注意を払う
高橋氏の〝右腕〞である、店内中央に設えられた手動の生ハムスライサー。
使用するのは、老舗「Berkel」の最上位機種。現在、アジア圏でここにしかない機種だという。
細部まで一点の曇りもなく艷やかに光る様子からは、徹底したメンテナンスが施されていることがうかがえる。
部品に付いた脂を拭いて磨き上げてから、刃を砥石で研ぎ、細かな凹凸を整えて……。
「スライサーの手入れは、刃物を扱う料理人としてその日の仕事の最後に行う、当然の〝約束事〞ですね」と高橋氏。
また近年、厨房で使う道具類を徹底的に見直し、それまで使っていたアルミやステンレス、銀などの金属製のものをすべて買い替えた。
その理由は「金属が料理の味に影響を及ぼすという研究に共感したから」。
ゆえに鍋やボウルは、ガラスの釉薬を焼き付けてある琺瑯製。調理に使うスプーンやレードルは木製に。
そして極めつけは、食事に使う白い琺瑯製のカトラリーだ。すべては、吟味した素材が持つ味を余すことなく体験してほしいから。
この徹底した姿勢が、ゲストの心を揺り動かす料理へとつながる。
昼営業にしたから実現した
完全なる手作りパスタ
昼の営業に切り替えてから、パスタ作りは全工程を手で行う。
第1部のコース中盤に出てくる「手打ちのパスタ ごくシンプルなブッロ・エ・パルミジャーノ和え」は、コースの最中に小麦を練るところからスタート。
パスタには、千葉でイタリア原種の硬質小麦を育てる今村太一さんによる「イマフン」の粉を使用。
色が濃くタンパク質に富む小麦の味を引き立てるべく、合わせるのはイタリア「ベッピーノ・オチェッリ」のバターと赤牛の乳で作る24ヶ月熟成のパルミジャーノのみとシンプル極まりない。
「機械で切るより時間はかかりますが、神に誓ってがっかりさせることはありません」。
全ての料理において、この力の入れよう。最高の体験ができることは約束する。
3月まではほとんど予約が取れずにいた『ペレグリーノ』。訪れた人が、この料理に魅了され、その場で次の予約を取っていく人が後を絶たなかったそうだ。
それもこれだけ、こだわり抜いた仕事であれば納得できる。しかし、今なら毎月15日に一斉に予約開始と、万人に扉が開かれている。
気になる人は、是非このプラチナシートに参加してもらいたい。必ず、人生を変えるほどの体験ができるはずだから。
高橋隼人シェフ。営業時間を変更した理由は、「自分の生活サイクルを整えて質を高めることで、仕事の質を最高値にしたい」という切なる思いから。
夜はきちんと眠り、早朝に市場へ向かう。そんな暮らしを叶えた今、集中力が高まり料理はこれまで以上に磨きがかかっている。
メニューは料理とともに高橋氏が料理に合わせて厳選したグラスワインを楽しむ「ペアリングコース」¥38,000のみ
予約はコチラから!
URL:https://omakase.in/ja/r/uc009037
※毎月15日に翌月分の予約を受付
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レストラン検索機能もついて超便利!
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