宇宙に滞在した米で作った日本酒「エイリアン」がアリだった!使えるお酒のウンチク教えます。

「ジャパニーズクラフトジン ROKU」¥4,000/サントリースピリッツ(株)TEL:0120-139-310


―大石智子氏の「ジン」のちょっといい話―
最近飲んだ、人生最高のジントニック

6月3日の夕方、約3ヶ月ぶりにバーへ出かけた。東銀座にある『bar cacoi』という店で、何を飲んでも美味しいと信頼を寄せているバーだ。

東京のほとんどのバーがそうであるように、『bar cacoi』も約2ヶ月休業を余儀なくされた。再オープンの話を聞いて向かったのには、ある明確な目的があった。

それは、バーテンダーの作ったジントニックを飲むということ。この数ヶ月、私は家で色んなお酒を飲んでいたが、カクテルだけは得られず、唯一自分で作っていたのがジントニックだった。

使っていたのは日本産の「ROKU」。なぜかといえば、パンデミック以前は毎月海外に出かけていて、常にバーでその国のジンを飲んでいたからだ。日本にいるのなら日本のジンを飲まねば。

ジンにはそこで育つ植物がボタニカルとして使われるので、飲めば土地の風土や人々の好みを知ることができる。ジントニックは旅を濃くするカクテルだった。逆に旅に出られない今は、ジャパニーズジンを知るいい機会なのだ。

日本では3年ほど前から国産のクラフトジンが沸々とブームである。

海外の方がクラフトジンの流行りは早く、約10年前に上質なトニックウォーターが広く普及した頃から、世界中で地方自慢のジンが作られるようになった。同時に、各都市でセンスのいい人たちがジントニック専門のバーを作り出した。


それらはもれなく洒落ていて、イケメンたちが〝銘柄指定〞のジントニック片手に夜を謳歌する。海外ドラマを観ているようなキラキラした世界だ。

そんな風にジンの存在がぐっと垢抜けたことに衝撃を受けた。銘柄指定が前提だから、「ジントニックください」という言葉が存在しないことにも驚いた。

ジントニックはバーテンダーの力量を測るカクテルで、客は身を委ねるだけじゃなかったのか。かくして私はジンにはまっていった。

話は「ROKU」に戻る。これは和のボタニカルによるジンだから、生姜農家の娘である自分とは縁がいい。静岡で夏にのみ生産される葉生姜を「ROKU」に入れれば、ありがたいほどに相性抜群なのだ。

葉生姜入りジントニックは夏の到来を実感させる爽やかな一杯。海外で遊び呆けてジンの面白さを知り、結果、今は原点回帰となった。そして思った。自分で作ってこれだけ美味しいのなら、もしもバーテンダーが作ったら……。

6月3日、私は何と比べることもできない、人生で一番のジントニックを飲んだ。

■プロフィール
大石智子
出版社勤務を経て、フリーランスのライターとなる。男性誌を中心に旅、ホテル、食、インタビュー記事を執筆。柴犬好き。公私ともに海外へ出向くことが多く、その国のバーを巡る。

月刊誌最新号では、ワインで知る味覚の面白さや、“焼酎が好き”と語る女の策略など、まだまだお酒にまつわるストーリーを掲載中!

読めばきっと、今夜のお酒選びが楽しみになる。

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