恋愛依存症 Vol.7

デート現場に現れた彼女を見て、男がシッポを巻いて逃げ帰ったワケ

童顔で可愛いルックスと、明るく物怖じしないキャラクター。男を振り回す天性のあざとさから、寄ってくる男はよりどりみどり。

ただし、それも交際前までー。

付き合う前はモテるのに、交際期間は最長3ヶ月。恋愛が全く続かない女。31歳の絵麻も、そんなうちの一人だ。

なぜなら彼女は、いわゆる「恋愛依存症」の女。重すぎて、いつも男に逃げられてしまう彼女が、幸せを掴む方法とは?

◆これまでのあらすじ

美里のSNSを見てしまう絵麻。そこには、潤平の部屋の画像が…。その後、偶然美里に会い、潤平を追うなと釘を刺されるが…。


2019年4月の、とある土曜日。

その日、私は一日中ボンヤリしていて、心ここにあらずだった。

好きな人からの連絡を待つ時間は、どうしてこんなにも長く感じるんだろうか。

いつもならば、あっという間に過ぎ去ってしまう土曜の午後も、ゆっくりと時が流れていく。

好きなドラマを観ている間も、部屋の掃除をしている間も、頭の中は潤平に支配されていた。

「幼なじみのアヤメちゃん、結婚したみたいよ。絵麻にも連絡来た?」

夕食の支度を手伝っていると、ママが思い出したように聞いてきた。

「ふーん。そうなんだ。連絡来てないよ、もう昔みたいに仲良くないし」

恋愛のことで超絶落ち込んでいる時に、他人の幸せな話なんて正直聞きたくなかった。

「高校生の時から付き合ってゴールインだって!すごいわよねぇ。やっぱり一途なのが1番よ」

ゴールインだなんて死語、久しぶりに聞いた。どうして親世代は、長く付き合うことが正義だと疑いもせず、信じているんだろう。

「あのさ、高校生の時から付き合ってたからといって、他の人に一度も浮気したことないわけないでしょ。他に男がいなかったから仕方なく結婚したんじゃないの?

それにそんなに一緒にいたら、今頃確実にレスだね。ときめきもないだろうに、可哀想」

パパが飲んでいたビールを吹き出した。まさか娘の口から、浮気とかレスなんて言葉が出るとは思わなかったのだろう。

「確かに、それもそうねぇ。いいのよ、絵麻はじっくり吟味していい人見つけてくれれば!」

娘が嫌味を言っても、否定せず茶化すのが私の母親らしい。この毒舌は母親譲りなのだと思う。

和風ハンバーグに使う大根をすり下ろそうと、袖をまくったその時、エプロンのポケットの中でスマホが振動した。

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