2020.04.05
男と女の答えあわせ【A】 Vol.1A2:デートで領収書を貰うのって、アリなんだっけ?
それから2週間後。私たちは表参道のフレンチでデートをすることになった。オープンしたばかりで話題になっていた店で、足を踏み入れた途端広がる素敵な空間に、胸が高鳴る。
「龍太さんって、お店とか詳しいんだね。ここ、来てみたかったから嬉しい!」
洗練された内装に、コンテンポラリーな料理。私もこの日は気合が入っていたが、それは彼も同じだったようだ。
「真帆ちゃんは、いつもどんなご飯食べてるの?」
「最近は自炊が多いかなぁ。こう見えても、結構料理が得意で。 龍太さんは?」
「僕は料理が全然できないから、いつも外食。だからエンゲル係数がかなり高くて」
「そっかぁ。近くだったら、ご飯作りに行ってあげるのになぁ♡」
「え!?」
慌てている龍太を見ていたら、私は面白くなってきて、彼にたたみかけた。
「ほら、そんな事言われると男は勘違いしちゃうから」
「いいよ、勘違いされても。私、龍太さんとだったら、いいかなって思って。それより、夜はまだまだ長いんだから、もっと飲もうよ」
別に、龍太だったら良いかなと思っていた。それくらい、私の気持ちは盛り上がっていたのだ。
いつの間にか食事は終わり、私もまだ彼と一緒にいたかったので、2軒目へ移動することにした。だが、この時に事件は起こった。
それは、1軒目を出る前にお会計を貰った時だった。
前回のように、少しは徴収されるのかな?と覚悟はしていたのだが、今回の彼は違った。
「いいよ、ここは俺が払うよ」
「いいの?この前もご馳走様になったのに」
大事なデートで、彼なりの男らしさを見せてくれた、と喜んでいたのは、束の間のこと。
「大丈夫、領収書切れるから」
—あ・・・ナルホド、経費ね。
なんだろうか。初デートで、堂々と“経費扱い”されるこの気持ち。
別に相手のプラスになるならば良い。それに相手が経営者だったら、接待交際費として領収書は集めてもらって全く構わない。
だが彼の場合は、大きな会社がバックにあり(ちなみにその社名は、私でも知っている)、その会社のお金で飲食したのかと思うとなんだか複雑な気持ちになる。
経費で落としてもらうのは構わないが、せめて隠して欲しかった。
でもここまではまだ良かった。私がドン引きしたのは、次の台詞だったのだ。
「そう言えばこの前も(領収書)切れたから、気にしないでね」
—え!?この前、私たちから2,000円徴収したよね??
驚きすぎて、なんと言えば良いのか分からなかった。
デートの費用を経費で落とすのは100歩譲ってアリだとしよう。
だが、こちらからお金を徴収しておきながら経費で落とす、というのはどういうことなのだろうか。
—私たちの支払ったお金は、ただの彼のポケットマネーになったってこと??
そんなことをするなら、領収書を切らず、きっちり折半の方がまだスッキリしている。
そして2軒目は、無駄に高そうな隠れ家的な店へ移動したけれど、どうせここも経費で落とせるのかと思うと、遠慮の気持ちも無くなってきた。
「この後、どうする? 」
「あ。もう終電の時間だ!帰らないと」
「え?終電??」
—ホテル代は、経費で落とせるんですか?
そう心の中で呟きながら、はじめの頃は抱かれてもいいかなと思っていたが、センスのない行為に興ざめしてしまった。
◆
別に経費で落としても構わない。
だがそれを“堂々と”言う必要はないし、領収書をもらいつつ、ドヤ顔をしながらお金を徴収する男は、もはや問題外である。
▶NEXT:4月11日 土曜更新予定
お酒の勢いに任せて“やってしまった”女…
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
2件目も行ったんだよね。自分はそんな恥ずかしいことする人、ソッコーでお断りして帰るけど。
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