「中の上が、意外とモテる」あえてトップを狙わない、メガバンク男の言い分

今とは違う“何者か”になりたい。

ここ東京では、そんな風に強く願い行動した者のみが掴める、成功や幸せがある。

しかし、ご存じだろうか。

彼らは、その影で、ジレンマに苛まれ様々なコンプレックスと戦っていることを…。


「中の上」から脱したと思った男


名前:健太(仮名)
年齢:35歳
職業:外資系金融機関勤務


東京駅にあるホテルのラウンジに、一人の男が現れた。

「初めまして、よろしくお願いします」

健太と名乗ったその男は、初対面では、いたって普通のサラリーマンと言った印象だった。

しかし、簡単に現在の仕事内容を尋ねると、小難しいワードや横文字が次から次へと飛び出し、目つきが変わった。

健太は、現在外資系金融機関に勤めるサラリーマンで、社内でもそれなりの成績を上げているという。

「でもね、ちょっと前までの僕は、何もかもが平均よりちょっと上というだけの男だったんです。しかも、そのポジションが結構居心地よくて気に入ってたんですよ」

健太は千葉県で生まれ育ち、地元のそれなりの進学校から法政大学へ進学した。新卒では日系のメガバンクに入社したそうだ。

これだけ聞くと、なにか強烈なコンプレックスを糧に“トップになりたい”という野心を抱いたわけではなさそうにも思えるが、現在の肩書を得るまでの道のりについて、聞いてみた。

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