「仲は良いのになぜ?」結婚3年目、突然妻から“別居宣言”された男の本音

夫婦仲は前よりいいのに・・・


皐月との夫婦仲は、東京にいた頃より高松に移り住んでからの方がむしろ良くなっているという。

「もちろん、東京にいた頃も仲が悪かったわけではありませんよ。ただ僕も社内の飲み会やら接待やらで遅くなることが多かったし、皐月は皐月で女子会だとか言って、夜に出歩くことも多かった。週末も僕はジムに行ったり、皐月の方もネイルやヘアサロンに行ったり…一緒に住んではいても、お互い家には寝に帰るようなものでした」

東京では、お互いの職場アクセスを最優先に考え、少しばかり家賃を奮発して恵比寿の賃貸マンションに住んでいた田邊夫妻。

「家の広さにゆとりはなかったです、便利でしたし。港区界隈ならどこで飲んでいようがタクシー代もたかが知れていました。僕ら2人共も社交的な性格で友人も多かったので、お互い好き勝手に予定を入れた結果、週末ですらなかなか予定が合わないことが多かったですね。

お互い様ですし、当時は特にそれに対して不満があったわけじゃありません。ただ、今になって振り返ると、あの頃は夫婦というより恋人同士の延長だったなぁ、と…」

落ち着きのなかった過去を振り返るように、亮介は遠い目で語る。

「高松転勤の話をしたら、皐月は仕事を辞めてついて行くと言ってくれて。僕は別に、妻には家にいて欲しいとか専業主婦になって欲しいなんて思ったことはありません。でも実際に妻が家にいる生活を始めてみると…こんなにも快適で、安心感があるのか!と驚きました。

新しい家は栗林地区にあり、恵比寿のマンションと比較したらかなり広いのですが、いつも綺麗に片付いています。キッチンも広々として使いやすいらしく、皐月は料理に凝るようにもなりました。なんというか、ようやく家族になった気がするな…なんて思ったりして」

高松に引っ越した後、専業主婦となり、家庭的になった皐月について語る亮介はとても嬉しそうだ。

そして彼は声のトーンを下げ、こんなことまで教えてくれた。

「実はその...高松に来てから、夫婦生活も増えたんですよ」

東京にいた頃は、お互いにぐったり疲れて帰宅して、ただ寝るだけという毎日だったそう。

しかし高松ではお互い時間にも心にも余裕がある。夫婦のスキンシップも自然に増えていったのだという。

「だからこそ、まさに寝耳に水だったわけです。まさか…皐月が別居を考えていたなんて」

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo