「結婚しない関係を選びました」男を見抜くプロが行き着いた、究極の関係とは

息を飲むような美しさと凛とした所作を持つ二十歳前後の彼女は、それは大変な人気者で、和子のお店は景気が悪い中でも繁盛していったという。

「何に対しても無気力な私でしたが、和子さんに感謝されたり随分年上の男性に褒められたりするうちに、自分の存在を認めてもらった…大袈裟かもしれませんが、生きていて良かったと思えるようになりました」

そもそも働く必要もない程の収入と資産を持つ莉里花だが、それから和子の元で十数年に亘り通常のホステスとは異なる形で、夜の銀座をベースに政財界や経営者達との繋がりを築いていった。

ベントレーの彼とは、経営者達のパーティで知り合った。そして、接待時にはお店を使ってくれるという。ただしその彼の職業も年齢も全てはヒミツだそうな。

「だってお客様の事を私がお話しするのは、ルール違反でしょう?」

一般的な女性よりもずっと多くの男性を十代の頃から見てきた莉里花。彼女は出世する男とそうでない男、生き残る男と没落する男というのをおおよそ見分ける事ができるらしい。

「あなたが前回お会いしたという亜沙美さんの彼は、今はトレーダーとして成功しているかもしれませんが、残念ながら後に転落していくタイプですね」

若手経営者や投資家の集まりの際に彼の紹介を受けた事があったが、彼の周辺にいる人達も含めて関わりを持ちたくないと感じたらしい。

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