「結婚しない関係を選びました」男を見抜くプロが行き着いた、究極の関係とは

彼女の職業は、銀座の老舗クラブに籍を置くホステスだ。聞くと将来ママになりたいといった願望も一切なく、週の半分程度しかお店に出ていないという。

「私がお店に出るのは特定のお客様がいらっしゃる時や、知り合いの男性と食事をしたその流れで顔を出す時くらいです」

それだけの出勤でも十分な収入を得る事ができるのだろうか?今美しいからといって将来に渡りホステスとして働くには、厳しい状況に陥るのではないのだろうか?

「私には一生独りで生きるのに、十分な資産があります。実家は名古屋で料亭を営んでいました。母は店を手伝っていたが実質的に店を切り盛りしていた祖母との折り合いが悪く、父は名ばかりの経営者で毎日遊び歩いていました」

お店は彼女が中学を卒業する頃、祖母が体調を崩したと同時に長年お付き合いのあるお客様達に惜しまれながら幕引きとなったという。

「家族は元々商売で繋がれていただけの関係で、母も他にお付合いをしている男性がいました。店仕舞いをきっかけに家族はバラバラになりました…」

すぐに両親は離婚し、父は殆ど家に帰ってこなくなった。高校に通いながら、体調の優れない祖母との実質二人暮らしのような毎日だったが、とても穏やかな日々だったという。

「祖母は私の事を心から愛情を持って接してくれて、私もそんな祖母を唯一の家族だと思っていました。祖母は自分が亡くなったら、私が独り残される事が分かっていたのでしょうね…。その時は東京に住む祖母の年の離れた妹を頼るように、と言われていました」

祖母が亡くなった時はひどく落ち込んだが、祖母は彼女に、名古屋市内のビルを数棟遺贈する手配を取っていたそうだ。

「祖母は莫大な財産を持っていたのだと思います。高校生だった私には代理人だという相続に詳しい人や専門家がついてくれて、色々と調整をしてくれました。半分は税金としてなくなったようですが、それでも私1人が生きていくのに十分な収入があります」

そして、高校卒業と同時に名古屋を離れ祖母の妹を頼って東京に移り住んだ。

「独身だった祖母の妹…和子さんは、銀座のクラブを経営していました。和子さんも、祖母と同様に私の事を本当の娘のように可愛がってくれました」

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