「その10年が人生を決める」とも言われる、20代。
大半は自分の理想や夢を追い、自分の欲に素直になって、その10年を駆け抜けていく。
しかし中には事情を抱え、20代でそれは叶わず、30代を迎える者もいる。
この物語の主人公・藤沢千尋は病に倒れた母のため、都会に憧れつつも地元の愛媛に残り20代を過ごす。
しかし母が他界したことをきっかけに、30歳にして初上京。そのまま婚活デビューを果たすことに。しかし20代で恋愛をしなかったためか、癖の強すぎる弁護士・春樹に掴まったり、若手にマウントをかけられたりと大苦戦…。
そんな中、31歳の誕生日に高校時代の先輩で憧れの人・良太と食事に行くことになったのだが―。
「変な感覚だよね、こうやって東京で会うなんてさ」
お酒も進み、時間もすっかり夜に差し掛かったころ、運命みたいだと言いたげな口調で良太が話し始めた。
「みんな30代になるともう若くないとか言って行動できなくなるのに、そこからスタートするってすごいじゃん。尊敬するよ」
......
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この記事へのコメント
いずれにしても遊び人だわな。この雰囲気。