もっちりと厚みのある皮に、素材の旨みが詰まった飽きのこない餡。幡ヶ谷の『您好』は、本場さながらのアツアツ餃子が味わえると評判の人気店。
餃子は、皮からつけダレまですべて手作りにこだわり、店主の野坂由郎さんが38年間その味を守り続けてきた。いまでは毎日1日1000個以上はでるという絶品餃子ができるまでを、動画で紹介しよう。
皮に餡、たれまでもすべて自家製の手作り餃子
店主の野坂さんのこだわりは、中国で生まれた「本来の餃子の作り方」を守ること。
「フードプロセッサーなどもなかった時代から餃子は作られています。だから、うちでは肉や野菜を切るのもすべて手作業。機械は一切使いません」。
皮は良質な小麦粉をこねて、一晩ねかせ熟成させる。こうすることで小麦粉の良さを引き出しモチモチの食感を生むのだという。
餡に使用するのはひき肉ではなく、国産豚の豚肩ロースの塊肉。
「肩ロース肉は繊維が密にはしっているので、肉の噛み応えを感じられる」からと丁寧に粗みじん切りにする。
白菜にキャベツ、ネギやニラも食感を楽しめるようにざっくりと切り、それらの具材を豚の背脂をつなぎにしてしっかり混ぜ合わせていく。
茹でたり焼いたりと熱を加えることで脂が解けて、具材がほどけて口の中で絶妙な食感を生むのだ。
ツルツルもっちり!「水餃子」
皮のうまさをダイレクトに味わう
『您好』の餃子は「水餃子」「焼餃子」「揚餃子」の3種。調理次第で様々な味わいと食感が楽しめるのも嬉しいところ。
皮のうまさを味わうなら、「水餃子」がおすすめだ。注文が入ってから皮からつくり、食感が均一になるように餡を包んでいく。
それを鍋に入れて茹でたら一度水にあげ、また茹でては水にあげる。
二度繰り返すのは、ひき肉を使っていないため、ゆっくり肉に火を通しながら、皮のもっちりとした食感を守る『您好』ならではの工夫。
待つこと数分。テーブルに運ばれてくるのは、茹で上がったばかりのアッツアツ。ヤケドしないように注意しながら、出来立てをほおばろう。
皮のツルツルもっちりした食感に、具材たっぷりのあっさりとした餡が相性よく、何個でも食べられてしまう。
ビールが進みすぎる!
カリッジュワッが最高の「焼餃子」
日本人に馴染み深い焼餃子だが、『您好』の「焼餃子」は通常の中華店で提供されるものとは一線を画す。
水餃子とはひだの重ねかたを変えて包み、ひと茹でして一旦表面を乾かす。それを水とき上新粉にくぐらせ、鉄板でしっかり焼き上げる。両面焼きをすることでより香ばしく仕上がるのだという。
カリカリに焼き上げた「焼餃子」は、外側の皮と、肉汁がしみてしっとりとした内側の皮のバランスが絶妙。
かぶりつくと肉汁がジュワッと溢れ、中にはゴロゴロとしたかみごたえのある肉と、シャキシャキの野菜。噛むごとに素材の旨味が口いっぱいに広がる。
忘れてはならないのは自家製ダレ。テーブルにお酢も醤油もないのは、タレにもこだわっているから。沙茶醤(サーサージャン)をベースにした自家製ダレはさっぱりした中に魚介の旨味を感じる。
このタレが餃子をさらに味わい深くし、ビールがどんどん進んでしまうのだ。
サイドメニューも見逃せない
あっさりした一品料理も人気
本格餃子だけでなく、一品料理も間違いない。
「刺身クラゲ酢セロリ添え」は、厚めに切ったクラゲのコリコリとした食感が楽しめ、さっぱりした酢醤油のタレがいい箸休めにもなる。
あさりの旨味がしっかりでた「季節の野菜とアサリ炒め」は、大ぶりのあさりとシャキシャキ野菜が紹興酒にもぴったり。旨味が凝縮したスープも内臓に染みわたるうまさだ。
本格餃子が食べたくなったら、迷わず幡ヶ谷へ行こう。
オープンキッチンで熟練の技も見られるカウンター席から、大きな丸テーブル席もあり、お一人様でも大人数でも楽しめる『您好』は、餃子の真髄を満喫できる名店なのだ。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
この記事へのコメント
でも油すっごい(^。^)