32歳・田中みな実が本音を語ったら、大人の女の葛藤が見えて思わず抱きしめたくなった！(2/3)[東京カレンダー

「生まれたばかりの赤ちゃんは、ママがミルクをあげたり、抱っこしてやったりすることで成長していく。今まで私は自分を大事に思ってきましたが、出産した友人を見舞う中で、自分以外の人を守る歓びがあることに気づかされました。

私の仕事はありがたいことに多くの人の目に触れて評価をいただけるものには違いありません。でも、私にしかできないこととは言い難い。

こんな発言をすると、欲張りだと非難されてしまうかもしれないけど、これは、一人の女性としての本音です。誰かのために生きたい。無償の愛を感じたい。素直にそう願います」

そうした心境の変化は恋愛観をも激変させたらしい。

「20代の頃は、女の子なんだから守られて当然、男の人に頼って何が悪い？　と高飛車なスタイルを貫いていたのが、最近では何もできない人に惹かれそう」と田中さんは目尻を下げるのだ。

「男の人には完璧を求め、家でだらだらするような人とは一緒にいられないとか、年下なんてありえないとか思っていたのが、今では、不思議なことに不完全さや不器用さにキュンとしてしまうんです。

たとえば、一緒に食卓を囲んでいて、彼が何か食べこぼしても微笑ましく感じられるだろうし、誕生日にサプライズを演出してもらえなくても、おめでとうの一言で癒されそう。今の私、素朴な優しさにじわりと感動するみたい」

そう言って口をつぐんだ田中さんだったが、次の瞬間、我に返ったように「これ、ダメな女の典型ですよね」と苦笑いし、「でも、まあ、それもアリかな」と言葉を継いだ。

「これまで〝ぶりっ子キャラ〞やら、〝闇キャラ〞やらと言われてきて、それが独り歩きしているような印象も、正直、否めないけれど、どちらの要素もきっと私の中にあるのでしょう。

単に面白おかしく取り上げられることを歓迎することはしませんけど、でも、よくよく思えば、私にはさして強い自我はない。むしろ見えていなかった部分を気づかせてもらったと前向きに捉えて、その評価に乗っかってみると、そこで新たな世界に飛び込めるかもしれない。

そんな風に物事をいいように解釈できるようになったのもやっぱり今だから、なのかもしれません」

恐らく周囲の雑音に心乱されることは今後もあるだろう。だが、現実を直視し、受け容れることを知った人は強い。32歳・田中みな実の凛とした顔つきがそう物語っていた。

■プロフィール
田中みな実　1986年生まれ。埼玉県出身。2009年、TBSテレビに入社。人気番組の司会を数多く務め、’14年9月末に退社。現在はフリーアナウンサーとして『ひるキュン！』（MX テレビ）、『有吉ジャポン』（TBS）などに出演中。

■衣装
【田中さん】トップス￥20,000〈ソブ／フィルム TEL：03-5413-4141〉、スカート￥32,000〈CELFORD／CELFORD ルミネ新宿1店 TEL：03-6279-4750〉、イヤリング￥6500〈アビステ TEL：03-3401-7124〉、リング（多重）￥9,000〈ダブルスタンダードクロージング／フィルム〉、コート、バッグ、パンプス〈すべてスタイリスト私物〉
【男性】ジャケット￥120,000、ベスト￥40,000、パンツ￥40,000、シャツ￥24,000、タイ￥18,000、バッグ￥90,000、コート￥550,000〈すべてアクアスキュータム／レナウンプレスポート TEL：03-4521-8190〉、時計￥620,000〈ブライトリング／ブライトリング・ジャパン TEL：03-3436-0011〉、靴￥138,000〈サントーニ／リエート TEL：03-5413-5333〉、チーフ〈スタイリスト私物〉

田中みな実も体験した、ラグジュアリーな夜。東京の真ん中にある一流ホテルを使いこなしてこそ、大人。