アリかナシか!?元カノの反応は…
−やっぱ、しっくりきちゃうんだよなぁ。
真希と再会して早々、一馬はしみじみとそう感じていた。看板メニューである芳醇な香りの熟成肉のステーキをゆっくり味わいながら、2人の会話はかつてのように弾んでいる。
今夜の真希は薄手のニットにロングスカートというシンプルな装いだが、華奢な彼女によく似合うし上品でいい。
現在進行形である年下の彼女のように媚びてくれもしないが、さりげない気遣いが心地いいし、何より会話のテンポが抜群に合う。
「この話わかんないかな」とか「こんな話興味ないか」などと考える必要もなく、いわゆる“オチのない女子トーク”が苦手な一馬でも、真希の話は心底楽しいと思えるのだ。
「真希って相変わらず面白いな」
思わず漏れた本音。しかし真希は簡単に絆されてはくれない。
「どうせ、若い子とばっかり遊んでるんでしょ」
図星を突かれ「はは」と苦笑いで誤魔化すと、真希は無関心とも非難ともとれる表情で沈黙した。
「でもさぁ、この前同期に言われちゃったよ。俺にはやっぱり真希みたいな女が合ってるって」
俯く彼女をチラと盗み見ながら軽く反応を探ってみる。しかし真希は無言のまま、涼しい顔でワインを口に運んでいるだけ。
「俺もさ、いろんな女を見れば見るほどそんな気がしてきて…」
「ねぇ、一馬」
無反応にも負けじとさらに押してみるが、しかしその言葉は途中で遮られてしまった。
「私たち、なんで別れたか忘れちゃったの?」
穏やかではあるが突き放すような言い方に、一馬は心の中で「うぅ」と呻いた。
なぜ別れたのか。それは、いつまでも女の影が絶えない一馬に真希が「もう信じられない」と言って三行半を突きつけたのである。
しかしこれに関して、一馬には言い分がある。
確かに周囲に女がいなかったわけではない。だが一馬の心は真希一筋で、やましいことは何もなかった…はずなのだ。
「どうせあれでしょ。結婚してパパになってる同期に会ったりして、焦っちゃったんでしょ?」
真希が悪戯な目で覗き込む。その言葉に一瞬狼狽えながらも、『RAIZIN CLEAR』を飲んでいた一馬の頭は冴え渡っていた。大人の男らしい、落ち着いた口調で返す。
「…さすが真希。なんでもお見通しだな。やっぱりお前が俺のこと、一番わかってるよ」
すると飄々としていたはずの真希の頬が、ほんの少し緩んだように見えた。
「…そういうわかりやすいとこ、嫌いじゃないけど」
小さく呟く真希。
二人の間に優しく響いたその一言が、一馬の心に再び火をつけた。
「だからさ…俺は結局、真希なんだよ」
ダメ押しで、もう一度言ってみる。
それに対し真希は「やだ、酔ってるの?」などと呆れ顔で笑ったが、その瞳に拒絶の色はない。
むしろ、あまりにポジティブだと笑われるかもしれないが、一馬にはむしろ愛がこもっているようにさえ感じられたのだった。
◆
真希とはこの夜、日付が変わる前に別れた。
送るよと提案したものの「大丈夫」と言われてしまい、六本木の自宅まで一人タクシーを飛ばす。
−そういうわかりやすいとこ、嫌いじゃないけど。
年末に向け華やぐ車窓の景色を眺めながら、そう言ってはにかんだ真希の、美しくも愛らしい表情を思い出す。
その顔は重ねた月日のぶん確実に歳をとっているはずだが、出会った頃のままの姿で再生されるから不思議だ。
−真希を、もう一度振り向かせたい−
まるで挑発するように意地悪く微笑んだ真希の横顔を思い浮かべ、気づけば一馬はひとりそんな決心を固めていた。
せっかくこれまで仕事も遊びも妥協せずに生きてきたのだ。
望み薄でも、たとえ遠回りをしても、欲しいものを手に入れたい。
35歳。人生は、まだまだこれからなのだから。
Fin.

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◆撮影協力:『The Burn』
◆衣装協力:一馬/ジャケット \36,000、ニット\13,800ともにミスターオリーブ(WALK IN CLOSET代官山/03-5459-1885)、シャツ\14,800、スラックス\17,800ともにマージン(プレスルーム/03-5456-7283) 、真希/ワンピース\39,000/フリッカ、ネックレス\7,800/コズリ、イヤリング\9,000/ライツ(全てパリゴ丸の内店/03-5222-1708) ※税抜価格