六本木で今、話題沸騰中!少量小皿な高級中華は、ここぞのデートにぴったりでした!

※こちらの店舗は現在リニューアルオープンしており、店名を『隼 Toshi』に変更し、営業しております。
 詳細は下記レストラン情報をご確認ください。掲載内容はリニューアル前の情報です。

六本木…。東京の夜遊び最先端のエリアでありながら、グルマンたちが集まる美食の街でもある。そんな六本木に、またしても艶やかで、本格的な中華が誕生した。

驚きに満ちた中華料理を少しずつたくさん食べられるとあって、すでに感度の高い大人に人気だという。まだオープンしたてのこちらの話題店、予約するならお早めに!


艶やかな空間で歓喜に沸く。これぞ六本木中華の真骨頂
『エフドトシ』


店名を聞いただけでは、いったい何料理の店だかわからない。近頃は、そんな料理店が流行りのようだ。それも、ジャンルを超えて料理が交錯するフュージョン系レストランが増えつつあるせいかもしれない。『エフドトシ』――。

種々様々な人種と料理がクロスオーバーする街・六本木、その裏手に今年8月、ひっそりとオープンした同店もまた、店名を聞いただけでは、およそ中華の店とは思えないユニークなネーミングのニューフェイスだ。

所以を尋ねると「フューチャー、ファンシー、ファンタジックなど、僕の料理への姿勢や哲学を象徴する言葉に、Fで始まるものが多かったので、Fの文字をつけることにしました」。こう語るオーナーシェフの吉田隼之さんは、若干29歳。

だが、既に中学生の頃から料理の道に進むと決めていたそうで、高校も調理師科のある学校を選んだほどの情熱家だ。

『赤坂璃宮』、マンダリン オリエンタル 東京『センス』等々、広東料理の正統派を学びながらも、パリで修業もしており、そうした豊富な経験が、今回のイノヴェーティヴな中華を目指す契機となったのだろう。

「玉手箱」。広東飲茶のひとつ威水角(ハムスイコー)をアレンジしたもので、オリジナルの木箱を開けるとスモークが立ち上る


天井にはシャンデリアが灯り、アートピースが壁を飾る明るい店内はオープンキッチン。

やや低めに設えたカウンターからは、シェフの手元も丸見え。ゴォーッという快音や立ち上る炎、香ばしい香りもさることながら、料理の意表をつくパフォーマンスが印象的だ。

たとえばコース前半に登場する「玉手箱」。

カリッと揚がった皮の中には、うに、鶏肉、海老、香港沢庵が入っている


木箱の蓋を開ければ、浦島太郎よろしくスモークが立ち込め、中には皮に竹炭を混ぜ込んだ黒い餅米の揚げ餃子が、だまし絵のように本物の黒石の中に忍ばせてあるといった塩梅だ。

フカヒレ料理の要ともいえる上湯の仕上げは、サイフォンを使い、お客様の目の前で行われる


また、シグネチャーメニューであるフカヒレのひと皿も遊び心たっぷり。

豚赤身肉や老鶏、金華ハムでとる広東料理の高級スープ“上湯”を、サイフォンを使い、客の目の前で仕上げる趣向も楽しい。

その旨みと風味が一段と増した黄金のスープを受け止めるフカヒレも実に堂々たるもの。

「至極」。おなじみのフカヒレの姿煮に用いる吉切鮫よりも、高級かつ貴重な海虎翅を使った極上のひと皿


フカヒレの中でも高級な海虎翅を使用しており、一本一本の繊維が太く、まるで麺を啜っているかの如き食感は、それまでのフカヒレのイメージを変えてくれるはずだ。

最近では、既に戻したものを使う店が多い中、吉田シェフは、乾燥したフカヒレを7日から10日もかけて自ら戻しているほどの熱心さだ。

奇を衒っているようでいて、そのひと皿ひと皿はいずれもベーシックな広東料理に基づいたもの。サプライズの内に潜む伝統を味わいたい。

「最中」。店名を焼印した皮の中には、紹興酒でマリネしたフォアグラと砕いたキャンディが入っている。最中のサクサク感、キャンディのパチパチ感に、ねっとりとコクのあるフォアグラの食感が相まって面白い。

「58」。メニュー名の意味は、牡丹海老の火入れの温度数。低温で加熱することにより甘みを増した牡丹海老はほんのりと温かい。トムヤムクン風味のソースが下に敷いてある。

デザートの「杏仁豆腐」にも、吉田シェフらしいアレンジが。キャラメル風味の杏仁豆腐とエスプーマで泡立てたノーマルな味の杏仁豆腐を盛り合わせた一品。異なる味と食感が楽しい。

Photos/Shouta Kikuchi Text/Keiko Moriwaki

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