港区女子指名率No.1の中華に長谷川京子さんをお連れした!

「すっぽんを詰めた鶏手羽」。皮のパリッとした艷やかな鶏手羽の中には、細かく刻んだすっぽんが。山椒が味わいにアクセントを加える。「こんな中華、初めてです。どこかしら日本料理のエッセンスを味わえるし、シェフの個性を感じますね」とは長谷川さん

そう言って、今度は「すっぽんを詰めた鶏手羽」を口に運び、頬を緩ませる長谷川さん。お酒はあまり強くないとのことなので、ここにはワインペアリングのほかにティーペアリングがあることを伝えると、「お酒を飲まない人にも嬉しいですね」とさも感心した様子だ。

ところで、長谷川さんといえば、これから公開される出演映画『光』が注目を集めている。作家・三浦しをんの小説を原作とする本作は、人間の心に潜む闇を徹底的に炙り出した、苛烈な人間ドラマ。

この中で長谷川さんは、中学時代に男に犯され自分の恋人に、その男を殺させるという複雑な過去を背負った女性を演じている。劇中には、テクノの巨匠、ジェフ・ミルズによる、疾走感溢れる音楽がけたたましく鳴り響き、全編に〝狂気〞が充満している印象だ。

「この映画が今の世の中にどう受け止められるのか、興味があります。例えば高校生の純愛を描いたドラマが想定内だとしたら、この『光』は想定外。〝想定外〞に人は動揺するものですが、この動揺を良しとするか、それとも理解できない映画、と片付けるか。

そこに挑戦する大森立嗣監督は素晴らしいと思います。テレビドラマじゃなくて映画なのだから、どうせなら面白いことをやらないと。 今、私ね、人の心を動かすような仕事がしたくてたまらないんです」

その気持ちは、40歳を控えて余計に高まってきたらしい。

「私のまわりの40代ってみんな活き活きしているんです。仕事に対してもアグレッシブで。でも、私はどこか自分に飽きも来ているし、だから、このままぬるっと歳を取るんじゃなくて、しっかり決めていきたい。

でも、悲しいかな、体は着実に衰えてきているので、健康管理を怠らず、美味しいものを食べて体力を付けたいと思っています」

そうして長谷川さんは『茶禅華』に予約を入れて帰った。また、来たい。そう思わせる何かをこの店から感じたのだろう。


『茶禅華』

川田智也シェフが和魂漢才を体現する。メニューは「季節のおまかせコース」(約15皿)1本のみ。多彩な酒類からなるアルコールペアリングのほか、ティーペアリング、お酒とお茶をミックスしたペアリングも楽しめる。

■プロフィール
はせがわ・きょうこ 1978年生まれ。女性ファッション誌のモデルとして活動を始め、2001年に女優デビュー。最新作は大森立嗣監督作、映画『光』(11月25日公開)

■衣装
ドレス¥406,000、ブーツ¥167,000〈すべてフェンディ/フェンディ ジャパン TEL:03-3514-6187〉、ピアス〈本人私物〉

■クレジット
Photos/Yoshitaka Mizuno@zecca、Yoichiro Kikuchi(foods),Text/Mio Amari

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