出世競争にもがき苦しむ32歳のメガバンカー。そんな男を救った 、現代妻の“内助の功”
いくら後輩に出し抜かれたと言っても、雅人にもプライドがある。普段通りに接するのが、一番だろう。
湯船にゆっくりつかって体が温まると、暗くなっていた気分が少しすっきりしたようだ。鼻歌を歌いながらタオルで体を拭いていると、見慣れぬものが目についた。
先ほど彩に渡された「バブ メディケイティッド」という入浴剤だった。
パッケージには、「泡の数がバブの10倍(※1)」とあり、あの泡の正体はこれなのだと納得した。
この入浴剤は「特に疲れがたまった時に」おすすめのものらしい。いつもと違う様子の雅人に、妻は気づいていたのだ。言葉ではなく、さり気ない気遣いで雅人を思いやる彩に、心底感謝した。
「お風呂、気持ち良かったよ」
浴室から出てきた雅人は、彩にそう言った。
キッチンで夜食を用意している彩は、振り向きもせず「良かった」と言ったが、チラりと見えた横顔は微笑んでいるのが分かった。
◆
「おはよう」
翌朝、雅人はいつもより30分早く出勤した。昨日早めに帰り、リフレッシュできたからだろうか。普段より早く目が覚めたのだ。
総一郎は、すでに出社していた。雅人が挨拶しても総一郎からの返事はなく、パソコンに向かって仕事をしていた。
銀行は年功序列なので、若年層から順番に机を並べる。若手が少ないこの部署では、31歳の総一郎が末席である。
―何だよ、無視かよ・・・。
雅人が忌々しく思いながら席に座った瞬間、珍しく総一郎が声をかけてきた。
「雅人さん。ちょっとこの決算書、見てもらえますか?」
いつも余裕綽綽の総一郎にしては珍しく、切羽詰まった表情だ。聞くところによると、9時から始まる会議の資料の数値に、ミスがあったようだ。昨夜からその数値のミスを突きつめようとしているが、どうにも合わない。
それは例の戦略案件の、決算書に関する分析資料だった。
総一郎は京都大学の工学部出身で、もちろん業務に対する勉強量は並大抵のものではないが、会計知識に関しては、商学部出身の雅人に軍配が上がる。
―断ろうかな。
そんな意地悪心が、一瞬頭によぎる。しかしいつもより早く出社したので、始業まで時間があった。
「いいよ」
今日は、精神的にも余裕があったのだ。
◆
「あら?今日は何かすっきりした顔してるわね」
その日帰ると、彩がいつものように出迎えてくれた。
あのあと結局、雅人がミスの原因に気づき、総一郎は慌てて資料を訂正し会議に出席した。総一郎が何か言ったのか、会議室から出てきた岸田に「ご苦労さん」と珍しく笑顔で言われたのだ。
今までは総一郎に対して悔しさがあったので、岸田に先入観があったのかもしれないと、その表情を見て雅人は思った。切羽詰まって、余裕を失くしてしまっていた。
雅人はいつも通り、浴室へ直行する。
妻のおかげで余裕を取り戻した雅人は、年末までのもうひと頑張りに向けて、身も心もリフレッシュするひと時を大切にしようと決めていた。
―Fin.
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※1:バブゆずの香りと比較
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