注文の多い女たち Vol.11

注文の多い女たち:どんな高級美容液より効果抜群。32歳女に必要なのは、安定した恋愛

ようやく気付いた時には


目から鱗、である。いや、考えてみればその通りなのだ。

大好きなバイヤーの仕事は、亜希の天職だ。仕事だけじゃない、心の友・エミと共有する時間や、ひとりで過ごす時間だって大切。

それらを邪魔されることなど1ミリも望んでいないのに、衝動に身を任せるような恋愛に憧れるなんて、無い物ねだり以外の何物でもない。

「マミちゃん…なんか、本当にありがとう」

「何がですか?」と首を傾げるマミちゃんに、亜希は手を合わせたい思いだった。

穏やかな、安定した恋愛。その相手として、賢治ほどの適任はいない。マミちゃんのおかげで、亜希はようやく心からそう思えるようになっていた。


“今日、家に行ってもいいかな?”

マミちゃんと別れたあと、取引先に向かう途中で亜希は賢治にLINEを送った。賢治とは明日会う約束をしていたが、できれば今日、会いたい気分だった。

買い物をして帰って、手料理を振舞ってあげても良いかもしれない。賢治は、何が好きなのかな。和食?......


【注文の多い女たち】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo