神戸で20万人以上を動員した『怖い絵展』が上野の森美術館で開催!

10/7(土)から「上野の森美術館」で開催されているのが、観ているだけで背筋がゾクゾクッ…!としてくる展覧会「怖い絵展」。

「恐怖」に焦点をあてた本展。

一見、怖くない絵画でもそれぞれの作品に隠された背景を知ることで、私たちの想像力をも刺激してくれる展覧会なのだ。

予告で煽るだけ煽って、ワクワクしながら本編を観に行ったら「全く面白くない…」なんて、残念なホラー映画デートをするのなら、「怖い絵展」へ足を運んでみない?

視覚はもちろん、知識までも刺激される「恐怖」を味わってみてほしい。

※写真はイメージです。実際の展覧会の様子とは異なります。

想像によって膨らみ、真実を知ることで「恐怖」を感じる展覧会が話題!

作家・ドイツ文学者の中野京子氏が2007年に出版した『怖い絵』刊行10周年を記念し、開催される展覧会「怖い絵展」。

中野氏の『怖い絵』シリーズで紹介された作品を筆頭に、展覧会に向けて新たに選び抜かれた全80点を、「歴史」「現実」「神話と聖書」などテーマごとに展示される。

「兵庫県立美術館」で7/22~9/18の間に開催された際には、20万人以上の人が来場したほどの人気ぶり!

観て感じるだけでなく、名画に隠された真実を知った時、作品は表情を変え、その面白さの虜になってしまうだろう。

展示される絵画の一部をご紹介!
詳しく知りたい人は「上野の森美術館」へ

ポール・ドラローシュ 《レディ・ジェーン・グレイの処刑》 1833年 油彩・カンヴァス ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵
Paul Delaroche, The Execution of Lady Jane Grey, © The National Gallery, London. Bequeathed by the Second Lord Cheylesmore, 1902

「レディ・ジェーン・グレイの処刑」(ポール・ドラローシュ)

【日本初公開】 テーマ:歴史

19世紀前半、主に歴史上のエピソードを描いて人気を得た、フランスの画家・ドラローシュ。

彼の作品の中でも、特に有名なのが「レディ・ジェーン・グレイの処刑」。
わずか9日間のみ王位にあった16歳の若きイギリス女王であるジェーン・グレイの最後を描いた作品だ。

縦2.5m、幅3mにもおよぶ大作は、史実の場面が緻密に描かれており、まるで処刑に立ち会っているかのような臨場感に溢れている。

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス 《オデュッセウスに杯を差し出すキルケー》 1891年 油彩・カンヴァス オールダム美術館蔵 © Image courtesy of Gallery Oldham

「オデュッセウスに杯を差し出すキルケー」(ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス)

テーマ:神話と聖書

古代ギリシャの詩人ホメロスの奇想に満ちたエピソードやキャラクターを度々取り上げたのが、ヴィクトリア朝の画家ウォーターハウス。

本作で取り上げられているのは、『オデュッセイア』第10歌。

アイアイエー島の主であり、近づく男たちを歓待すると見せかけて、魔術で動物に変えてしまう恐るべき魔女キルケーと、運悪くこの島に漂着した英雄オデュッセウスが対面する場面。

ホメロスの原典では、計略を事前に知らされていたオデュッセウスに屈服させられる顛末を辿るのだが、本作での画家の関心は、勝利を確信した女の恐ろしくも魅力的な姿を表現することに主眼が置かれている。

ヘンリー・フューズリ 《夢魔》 1800-10年頃 油彩・カンヴァス ヴァッサー大学、フランシス・リーマン・ロブ・アート・センター蔵 © Frances Lehman Loeb Art Center, Vassar College, Poughkeepsie, New York, Purchase, 1966.1

「夢魔」(ヘンリー・フューズリ)

テーマ:悪魔 地獄 怪物

眠りはある意味、こま切れの死。眠りのそんな恐怖の一面を、妖しくエロティックに表現して強烈なインパクトを与えるのが本作である。

仰向けに眠る女性の腹の上にいるのは、夢の中で快楽を与えるとされる怪物インクブス(上に乗る、の意)。

もっと人間の姿に近い美形の夢魔として描いてもよいところを、フューズリはあえて異界の醜い魔物を描いたのだった。

ウィリアム・ホガース 『ビール街とジン横丁』より《ジン横丁》 1750-51年 エッチング、エングレーヴィング・紙 郡山市立美術館蔵 © Koriyama City Museum of Art

『ビール街とジン横丁』より「ジン横丁」(ウィリアム・ホガース)

テーマ:現実

今ではカクテルベースとしてのジンが身近だが、絵の中の人々はストレートで飲んでいる。

18世紀半ばのイギリス国内では、牛乳やお茶は輸送費や関税のためたかかったのだとか。

しかし、ジンは原料も安く、高い税もかけられていなかったため、貧民街に住む人々はジンを飲むしかなかったという。それは大人だけでなく、子供までもがだ。

本作品の対となる「ビール街」では、「ジン横丁」の悲惨さと対比的に、ビールを飲んで人生を謳歌する職人や商人が描かれている。

ゲルマン・フォン・ボーン 《クレオパトラの死》 1841年 油彩・カンヴァス ナント美術館蔵 © RMN-Grand Palais / Gérard Blot / distributed by AMF

「クレオパトラの死」(ゲルマン・フォン・ボーン)

テーマ:歴史

17世紀以降、クレオパトラは異国趣味と官能性によって人気の主題となり、多くの画家たちに描かれている。

この時期には、ロマン主義的な死への憧れから、歴史上の偉人や英雄の死や自殺の場面も多く登場するようになったのだとか。

クレオパトラは、コブラに自らの体を噛ませて自殺したと伝えられるが、本作ではコブラの這う寝台の上で上半身はだけた姿で女王が息絶えている。

エキゾチックなエジプト風の舞台背景の中、敵から辱めを受ける恥辱を避けるために誇り高く自害する姿としてではなく、妖艶な美女として官能的な姿をさらしている。

フレデリック=アンリ・ショパン 《ポンペイ最後の日》 1834-50年 油彩・カンヴァス プチ・パレ美術館蔵 © RMN-Grand Palais / Agence Bulloz / distributed by AMF

「ポンペイ最後の日」(フレデリック=アンリ・ショパン)

テーマ:歴史

本作で描かれているポンペイは、紀元79年のヴェスヴィオ火山の噴火で埋もれた古代ローマの都市。

19世紀に入りロマン主義が流行すると、画家たちは古代の伝説や神話、聖書、歴史書の中に厄災の情景を探し求め、古代ポンペイの滅亡が多く描かれるようになった。

ロシア人画家・ブリュロフは1830~33年に巨大な「ポンペイ最後の日」を描いて、話題となり、エドワード・ブルワー=リットンは1834年に歴史小説「ポンペイ最後の日」を出版。

ショパンはこれらに刺激を受けて、ポンペイ破滅に際する人々の混乱を描いている。

■イベント概要

イベント名:「怖い絵」展
開催期間:10/7(土)~12/17(日)※会期中無休
開催場所:上野の森美術館(台東区上野公園1-2)
開館時間:10:00~17:00※入場は閉館の30分前まで
料金:一般 1,600(1,400)円
   大学生・高校生1,200(1,000)円
   中学生・小学生600(500)円
※( )内は前売料金、および20名以上の団体料金
※小学生未満は無料
※障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料(要証明)

【問い合わせ先】
TEL:03-3833-4191(上野の森美術館)
公式サイト:http://www.kowaie.com

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