一生使える!完全保存版『目黒の美食レストラン』7選

『Restaurant Unique』の「ユ肉コース」

大胆にして繊細な肉料理に定評アリ、なシェフによる、“肉に始まり肉に終わる”特別コースの全貌を公開!

フレッシュな仔牛のレバーは、ムニエルで。「レバーの調理法で一番好きなのがムニエルですね」と中井氏。ソースはエシャロットとシェリーヴィネガーで。「酸味を効かせないと味がぼんやりした印象になるんです、レバーって」。付け合せには、フランス産のきのこを

仔牛、仔羊、牛、豚 etc。全皿肉料理の究極コース

過去、弊誌の肉特集でもたびたび独自性ある肉料理を披露してくれている『レストランユニック』オーナーシェフ・中井雅明氏。

当然、通常のメニューも、メイン料理のカテゴリーはほぼすべて肉料理という〝肉コンシャス〞ぶりなのだが、目黒駅からやや距離のある立地を物ともせず足繁く通うゲストに評判なのが、1皿目からラストまで、完全肉尽くしの、その名も「ユ肉コース」!

誕生のきっかけは、と尋ねると「単なる悪ふざけです(笑)」と嘯く中井氏。が、おまかせの6〜8皿で展開される、めくるめく肉の世界は、圧巻のひと言。

タイムやにんにくと共にコンフィにした豚タンを、スルメイカや筍と一緒にグリルに。「コンフィにすることでパンチェッタ的な風味を纏った豚タンは、イカとの相性、いいですよ」

「本当に肉料理しかお出ししないコースなので、ひと皿ごとの量を少し控えめにしています」と話しつつも、続々仕上がってくるお皿に盛られている肉の量は、いやいや、結構ボリューミーですよ!?

最初に登場した豚タンとスルメイカは、組み合わせに意表を突かれるも、一緒に食してみれば、驚きのしっくり感。そして、豚タンのコンフィは、中がしっとり。

お得意の牛ハツ料理。今回は絶妙な火入れのグリルで。仕上げにミモレットをたっぷりと削りかけて

この文章の上にどかんと載っている仔牛レバーのムニエルはといえば、ヴィネガーを効かせたソースが、味もテクスチャーもとろりと纏わりつくようなレバーに、シャープなアクセントをプラス。

続いての牛頬肉と穴子は、いずれも赤ワイン煮に仕立てて〝Surf&Turf〞的ひと皿。イタリアのフレッシュな青豆をお供に。独特の食感が小気味よい牛ハツは、コクのあるミモレットがたっぷりと添えられて、ボリューミーな味わいに。

北海道から届いたヒグマの内ももは、シンプルなローストで。即興で、藁を敷き詰めたココット鍋に盛り付ける、というプレゼンテーションに

そして、ヒグマ!中井氏曰く「あらゆる肉の中で一番旨いのではと思っています。赤身の味わいが好きですねえ」。というわけで、潔いローストでサーヴ。

〝旬〞な肉としては、今年、実に16年ぶりに輸入が再開したばかりだというフランス・ロゼール産の乳飲み仔羊が登場。母乳しか口にしたことのない清らかな羊は、柔らかな中にも引き締まった身質が漂う肉と、甘くふんわりとした脂とが、唯一無二の味わい。徹頭徹尾、肉!天晴れだ。

6時間煮込んだ和牛の頬肉と穴子の赤ワイン煮。どちらも、この調理法で提供することの多い素材。海と山の豪華競演!

希少なフランス・ロゼール産乳飲み仔羊に、同じく羊肉で作ったソーセージ、メルゲーズと、クリーミーなポレンタを添えて

無駄を排した空間は、料理に集中できる

『TRATTORIA DELLA Lanterna Magica』の「自家製パスタ」

駅至近ながら密やかなロケーションと、確かな料理でゲストを惹きつけ続けるイタリアンで食すべき一品は、手打ちのパスタ。

グリーンアスパラガスと生ハム、フレッシュトマトソースのガルガネッリ¥1,600 。パスタの表面に付けられた細かな溝に、生ハムやソースの風味、仕上げにかけたパルミジャーノ・レッジャーノの旨みが見事に絡む

駅至近の大人空間!必食の手打ちパスタ

思い返せば、この店はオープン間もない頃から、もうここで何年も営業しているかのような安定感があった。開店から13年。時を経てその印象はますます強固に、そして深まっている。

貫禄がついても(その変遷は、入口横の壁に飾られた、創業時からのスタッフの集合写真で確認できる)柔らかな物腰は昔から変わらないシェフ・阿部之彦氏の料理も、また同様。グランドメニューには、愛され続ける定番料理がずらり。それに黒板に記された季節の品々も加わるものだから、オーダー時に悩むこと必至だ。

パスタのラインアップは約20種。そのほとんどが自家製で、配合が異なる複数の生地を使い分けている

とりわけ、イタリアンの〝華〞とも言うべきパスタの充実には目を見張る。定番の平打ち麺「タリアテッレ」やトラーパニ独特のパスタ「ブシャーテ」、耳を模した「オレッキエッテ」やパン粉を混ぜた「パッサテッリ」、詰め物入りの「アニョロッティ」etc.。

その中から、今回阿部氏が選んだのは、ガルガネッリ。「手打ちパスタ発祥の地と言われる、エミリア・ロマーニャの代表的なものです」。

卵入りの生地が、北イタリアの食材の豊かさを物語るこのパスタは、コシのある生地の食感が、なんとも魅力的。生ハムとトマトの旨みが重層的なソースも相まって、ワインが進む逸品だ。

かつて「長者丸」という地名だった一帯は、邸宅やヴィンテージマンションが並ぶ住宅地。看板が存在感を放つ

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