2017.04.28
パトロン製造現場に潜入!
テキーラは、アガべ(別名:竜舌蘭(リュウゼツラン))という多肉植物から抽出されるシロップから作られる。
標高の高い地方の赤土は酸化鉄を豊富に含み、アガべの栽培に最適だという。収穫までにはなんと最低6年もかかる。
家業を受け継ぐ職人たちが根っこの部分となる花茎を掘り起こし、周りの葉をスコップで削ぎ落としていく。毎日約6トンのアガべが蒸留所へ運ばれるが、使用されるのは糖度や熟度など一定基準を満たした実だけ。
パトロン社では100%ブルーアガべを使用することにこだわりを持っており、日本酒で言うところの純米酒に近い。ちなみに、日本ではボトル1本あたり51%がアガべからとれるテキーラで、他は廃糖蜜などのアルコールと混ぜた「ミクスト(Mixto)」が多く流通すると言われている。
蒸留所で厳選されたアガべの実は、調理、圧搾、発酵、蒸留、そしてブレンドの5つのステップを踏んで製品となる。
まずは、調理。アガべの実を6等分してレンガ製のかまどで79時間かけて「蒸す」と「休ませる」を繰り返す。アガべに含まれたでんぷんが熱を加えることによって糖分に変わり、アガべはこんがりキツネ色に。かまどの周りは甘い蜜のような香りが漂っていた。
焼き過ぎると苦さが残り、焼き加減が足りていないとシロップが引き出されず、アガべシロップの味を変えてしまう為、焼き加減が重要だ。
加熱工程が終わると、アガべを「タオナミル」と「ローラーミル」と呼ばれる2つのプロセスに分けて加工していく。実は、それぞれのプロセスで作られたジュースをブレンドしたものが、最終的にテキーラになることは一般的には知られていない。
まず、こちらは「タオナミル」手法を使った製造過程。ここで焼き上げたアガべを圧搾し、アガべのジュースを発酵させていく。
焼き上げたアガべをタオル(石臼)の巨大ローラーで2時間ほどかけて圧搾した後、直径3mほどの松材槽の中へ(アガべシロップを再び吸収した)繊維を入れる。そこにパトロン社が独自に開発したイースト菌を混入し、72時間発酵させる。イースト菌がその糖分をアルコールに変えるという仕組みだ。
アガべの繊維は蓋の役割を果たし、蒸発を防ぐことでよりアガべの土の風味やハーブ香がより豊かになるという。蒸留所のラボでは余計な菌が入り込まないようイースト菌を厳正に管理し、アガべの風味や味わいを均一に保っているという。
もう一方の製造プロセス「ローラーミル」では、加熱したアガべをベルトコンベアに乗せて水洗いして繊維を取り除き、水と搾汁、イースト菌を松材樽の中で発酵させていく。
こちらはアガべの繊維を含まずに発酵させる為か、アガべの土臭さやハーブ香はなく、オレンジとリンゴを混ぜたような柑橘系の香りが発酵樽の周りに充満していた。タオナ手法のシロップがより深みのある風味を、ローラー手法のがよりスムースな口当たりを生み出す。
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