2016年の鮨は緊張よりも楽しさ!本年度席巻した『肩肘張らない本格鮨』を4店舗厳選!!

中トロ。大間産で最高の脂乗り

¥15,000の高コスパで本格鮨を堪能
『鮨 つきうだ』

店主の月生田光彦氏は本当に謙虚な人だ。ランチも営業するが、その理由は「夜だけなんて10年早い」。氏は日本料理店でも研鑽を積んでいるが、「かじった程度で、経験があるなんて私が言ったら、板前さんに失礼になります」。万事が、この調子なのだ。

中目黒の住宅街に、店を開いたのは2016年9月。靴を脱いで上がる畳座敷にカウンターがあり、それだけで寛いだ気分になる。そこに、氏の優しい笑顔。誰にも教えたくない、そう思わせる密やかさがまず魅力だ。

夜のおまかせは¥15,000より。肴6品に、焼物が必ず入るコースで、握り10貫に巻物、椀という流れだ。この程よい値段が嬉しい。

平目。食感も旨い青森産

このエリアにこだわったのは、おまかせで¥15,000の設定を貫きたかったから。銀座なら「2~3万円はしてしまう」寿司を、この地で心を込めて供している。シャリは福井・美浜町の農家からコシヒカリを直接仕入れている。これに寝かせた赤酢と米酢をブレンド。

キンメの塩焼き

ふと、箸留めを見ると、そこには「倖」の一字。「お恥ずかしいのですが、私の直筆です。下の娘にも同じ字を使っていまして、人に幸せを与えられるような人間に育ってほしい。そう思って」。人に幸せを。父として、職人として、氏はいつも、そう願っている。

ホテルの寿司部門や日本料理店で研鑽を積み、銀座『いわ 別館』では店長も務めた月生田氏。多彩な経歴に裏付けられた握りと肴を供す。

ほど良い広さで落ち着くカウンターのほか、個室も含め12席を用意。また、ランチタイムは12:00~LO13:30で営業している。

穴子。炭火で焼いて香ばしく。半分にカットして一方を塩で供すことも

漆黒の空間で頂く大人だけの贅沢
『鮨 ニシツグ』

漆黒の闇とでも形容したくなるほど、仄暗い店内でスポットライトを浴びる美しいカウンターと、立派な五葉松の盆栽。何ともセクシーなこの店は、同じ恵比寿で人気を博す『鮨 早川』の姉妹店として、2016年1月にオープンしたばかり。

店を仕切る主人の西胤秀樹氏は「この道20年」という生粋の寿司職人。腰を据えて握り、肴と向き合っている。「そうですね、男女のお客様が多いです。皆さん、長居されるから一日に一回転。けれど、それが売りでもあります」と店主は笑う。

店の顔ともなっている、カウンター。世界一美しいカウンターを目指し、禅のミニマリズムを表現。ビルの中とは思えない艶っぽい空間が広がっている。

中トロ。丁寧な細かな包丁目が入っている

南千住の生まれで、下町っ子でもある氏の語り口は軽妙洒脱。料理にも、その性格は表れていて、アワビの酒蒸しで残った肝のソースがあれば、サッとシャリを入れて「これで食べちゃってください」。何とも粋なのだ。

ノドグロの昆布締め

厚く切ったノドグロの昆布締めには、ゆっくり丁寧に包丁目を入れて、小ぶりのシャリで軽やかに握る。「やっぱり、厚めの方が美味しいですから」。嬉々として己の仕事に勤しむ、その姿もどこか艶っぽい。

ボタン海老の雲丹ソース。生海老に卵黄で伸ばした雲丹のソースと雲丹をトッピングしている。

都内にある複数の寿司店で研鑽を積んできた西胤氏。この愛らしい笑顔もこの店の魅力のひとつだ。

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