上位3%の悲哀 Vol.8

上位3%の悲哀:狭い金融業界、クビになったとは絶対に言えない虚しい男のプライド

東京には、上には上がいる。

地方で羨望の眼差しを向けられる年収1,000万円プレイヤーかて、東京ではさほど珍しいものではなく、「都心で優雅に暮らすには世帯年収2,000万円はないと。」とこぼす、東京婚活女子も少なくない。

とはいえ、十分な稼ぎに、素敵な家庭と子供。客観的に見れば、十分恵まれた生活。これ以上、何を望むものがあるだろうか?

だが、彼らの得体の知れない渇きが満たされることは、決してない。

そんな日本の同年代で上位3%には入るであろう男たちの、東京生活での悲哀に焦点を当てる。

これまでに医者の夫の年収に満足できない恭子、育ちの良さから商社マンの給料では満足できない賢治、高給の代わりに健康を失っていく亮太、資金繰りなどに悩むスタートアップ経営者・洋平に迫ってきた。

今週は?


名前:純一郎
年齢:34歳
職業:外資系金融営業
年収:約1,000万円

お金を湯水のように使えた新卒時代


純一郎の現在の肩書きは、外資系証券会社の営業である。決して規模が大きいとは言えず、金融業界にいる人でさえ、会社名を言っても知らない人もいる。給料は、もちろん想像以上に低い。

純一郎は、今の会社に入る前まで有名な外資系投資銀行にいた。そこでも営業として働いていたが、貰える給料の金額が全く違った。(海外の大学に通っていたため)24歳で入ったその会社は、社会人1年目で年収は1,000万を越えた。5年目になると、年収は2,500万円を越えた。

急にお金を持ち、勘違い度が増していく純一郎。某ブランドの高級スーツに身をまとい、仕事が終わった後から同僚と銀座に繰り出して朝まで飲む日々。交際費だけでも毎月100万円以上は使っていた。

しかし、6年目の春に会社から突如解雇宣告をされた。外資系ならよくある話だが、永遠にこの生活が続くと思っていた純一郎の悲惨な日々はここから始まった。

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