2016.03.01
日本とイタリアの国交樹立150周年を記念して、明日3/1(火)より上野の国立西洋美術館にて『カラヴァッジョ展』が開催される。正直、日本でものすごく馴染みのある画家とは言いがたいが、本国イタリアではかつて10万リラの肖像にもなっていたほどの国民的画家である。
「カラヴァッジョって誰?」という方でも、コレさえ頭の片隅にあれば「上野にカラヴァッジョ展、観に行かない?」とスマートに美術館デートに誘えるはず!さっそくご紹介していこう。
日本初公開を含む作品約10点が集結
2016年は、日本とイタリアが修好通商条約を締結してから150年の節目の年。この記念となる年に「西洋美術史上最大の革新者」として名高い、天才画家カラヴァッジョの展覧会を上野・国立西洋美術館で開催されるにいたった。日本での展覧会は、実に15年ぶりとなる。
今回の展覧会では、イタリアの代表的な美術館などが所蔵するカラヴァッジョの名作約10点を取りそろえた。「10点だけ?」ではなく「10点も!!」と驚いていただきたい!
なぜなら、38歳という若さで没したカラヴァッジョ。もともと現存する真筆は、60点強と言われており、その中には移動不可能な作品が多数あるのだ。そのため本展の出品数は、日本で過去最多、世界でも有数規模の展覧会となる。その中には『バッカス』など日本初公開のものや、世界初公開作品もある。
『マグダラのマリア』の真筆が世界初公開
カラヴァッジョが死ぬ間際に携えていた、3点の絵画のうちの1点とされる『法悦のマグダラのマリア』。世界中の美術史家が注目する本作品が、世界で初めて今回の『カラヴァッジョ展』で公開される。大ニュースである!!
長いこと行方不明とされていたカラヴァッジョの作品『法悦のマグダラのマリア』が発見されたのが、2014年。科学調査を受け、カラヴァッジョ研究の世界的権威であるミーナ・グレゴーリ氏が、本作を“カラヴァッジョ真筆”と認定。
この作品は、カラヴァッジョが殺人を犯してローマを逃亡し、近郊の町で身を隠していた1606年の夏に描かれもの。その4年後の1610年、彼がイタリアのポルト・エルコレで不慮の死を遂げた時の彼の荷物にあった「1枚のマグダラのマリアの絵」がこれだと考えられている。
波乱に満ちた人生を送った画家・カラヴァッジョ
天才画家のカラヴァッジョの人生はまさに波乱に満ちていた。
「法悦のマグダラのマリア」の説明にも、さらっと書かれていたが、殺人やら、裁判やら暴力沙汰といった、物騒なキーワードがつきまとう。気性の荒さは物凄いものがあり「天才画家にしてならず者」という呼び名も…。
彼の生涯をしばしば波立たせた出来事の数々を記録した古文書など、その時代の史料も併せて出品されている。カラヴァッジョの生きた時代と人生、そして彼の偉大な功績を振り返ることができる。
あの画家たちもカラヴァッジョがいなければ存在しない!
カラヴァッジョが天才と言われる所以は、その劇的な明暗法によって浮かび出る人物表現と写実性。この革新的な技法は、”バロック”という新時代の美術を開花させる原動力となった。
とりわけ17世紀前半、彼の画法はイタリアのみならずヨーロッパ中の画家たちが継承した。”カラヴァジズム”という一大芸術運動にまでも発展する。
20世紀を代表するイタリアの美術史家ロベルト・ロンギは「レンブラント、フェルメール、ラ・トゥールは、カラヴァッジョがいなければ存在しえない画家だった」と評している。
本展では、「風俗」「五感」「光」「肖像」etc…テーマごとに展示している。カラヴァッジョの作品をカラヴァジェスキ(=継承者たち)の作品とともに紹介する。
カラヴァッジョとは...
《プロフィール紹介》
本名:ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571-1610)。
西洋美術史上最も偉大な芸術家のひとりであり、本国イタリアでは、ユーロ以前の10万リラ通貨に肖像が印刷されるほどの国民的な画家。
迫真の描写力、斬新な写実性や突出効果、そして闇を貫く鮮烈な色彩・強烈な明暗によって浮かび上がらせる写実的な人物表現は、同時代の画家たちに大きな影響を与え、カラヴァジェスキとよばれる継承者が多く現れた。
偉大な功績とは裏腹に、最後は罪を犯して逃亡生活となり38歳の若さで亡くなるという波乱万丈の人生...。
カラヴァッジョは「ルネサンスを超えた男」「バロック絵画の先駆者」「天才画家にしてならず者」と評されるイタリアの鬼才である!
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