シーズン到来!こっそり教える、いまさら聞けない日本酒を美味しく呑む6つの基礎知識

Q4 日本酒がうまくなる飲み方って?

居酒屋や日本酒バーではたいがい、日本酒を冷やして提供する。香りの高い酒や生酒を味わうには、「冷酒」とよばれる、この状態でいただくのが、酒ばかりか飲む側も幸せだろう。冷やすなら、人間の舌が「ちょっと冷たい」と感じる8~10℃あたりが適温。この温度帯を「花冷え」という。5℃まで下げる「雪冷え」だと、味わいよりも香りが際立ってしまう。

一方、日本酒には「燗酒」がある。燗をつけると、ふっくらと風味が増すだけでなく、隠れていた魅力も顔を覗かせる。燗してうまくなる酒が「燗あがり」。35℃近辺の「人肌燗」、40℃なら「ぬる燗」、45℃は「上燗」、50℃あたりを「熱燗」と呼ぶ。

そして、日本酒でいう「冷や酒」とは常温のこと。20℃くらいだと、純米酒や古酒は深い味わいがでてくるし、香り高い酒もここまで〝温まる〟ことで新たな風味があらわれる。
キンと冷やす、常温、燗……温度帯によって表情を変えていく日本酒。その味わいの変化を愉しんでほしい。

Q5 お店で「お好みは?」と聞かれたら?

日本酒の味わい指標には香りや甘辛、軽重、スッキリにドッシリ……キーワードが数多い。「薫酒(フルーティー)」「爽酒(軽快でなめらか)」「醇酒(コクがある)」「熟酒(熟成タイプ)」という分類も。
だが、どれも思い描くテイストに個人差が大きいのは事実。店や酒販店だと、「以前に飲んでうまかった銘柄」を軸に注文すればブレはないはず。

料理からチョイスするのもいい方法だ。和食なら日本酒はまさにベストマッチ。一方で、濃厚な料理やスパイシー系に順応できる日本酒も増えてきた。「香りがよくて、ほどよい甘さと酸、すっきりキレる旨い酒」と注文したら、本誌11月号推奨の33本のうちのどれかが出てくる!?

Q6 1合、1升……お酒の量の単位って?

酒の単位は「1勺=18㎖」「1合=10勺=180㎖」「1升=10合=1・8ℓ」さらに、「1斗=10升=18ℓ」「1石=10斗=100升=180ℓ」。鏡開きで使ったり、大きな神社に奉納してある1斗樽には1升瓶で10本分の酒が入っているわけだ。

日本酒ボトルの基本は1升瓶と4合瓶。ちなみに、4合瓶の値段は、だいたい1升瓶の半額が相場だが、容量は当然ながら40%で720㎖。損得勘定すればちょっと割高になっている。
居酒屋の徳利は150㎖程度。グラスなら90㎖ほどで、ワイングラスだと120㎖見当。猪口には5㎖ほど入る。厚生労働省の「節度ある適度な飲酒」ガイドラインによれば、日本酒は1日1合が推奨されている。

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