ファッション同様、自身の趣味嗜好が色濃く現れるクルマ選び。
新型「エルグランド」の質実剛健な上質さを求めるのはどんな人なのか……。
後部座席で繰り広げられる男と女の恋心から紐解いた、「エルグランド」を運転する大人の魅力とは?物語仕立てでご紹介。
物語の登場人物
公認会計士。週末はひとりでドライブするのがルーティン。目立つタイプではないが、さりげなく人を気遣える優しい性格。自分のことを多くは語らない。
外資系化粧品ブランドのPR。華やかで明るく、どこに行っても自然と人を惹きつける人気者。仕事柄出会いも多いが現在は独身。最近ゴルフを始めたばかり。
会社経営者。高校時代から目立つ存在で、社交的かつ自信家。それなりにモテてきた自負があり、今も出会いには困らない。良明を内心「地味な男」と見ている。
後部座席で苛立った、自信家、健人の心情
高校の同窓会。良明に会ったのは、15年ぶりだった。だけど、ひと目見て思った。
―― 相変わらずだな。
あの頃から目立たない男。今は公認会計士をしているらしいが、結婚について聞くと、「縁がなくて」と寂しげに笑う。やはり住む世界が違う。経営者で、出会いも多い俺とは。
そんな俺の目を、ある女性がさらった。夕莉だ。
学園のマドンナだった彼女は、今も美しい。「久しぶり」と声をかけると、彼女は「健人だ!」と笑ってくれる。立食パーティー中、夕莉の横をキープした。彼女は今、外資系化粧品ブランドのPRをしているという。最近はゴルフを始めたらしい。
「じゃあ来月、一緒に行こうよ」
誘ったタイミングで良明が通りかかる。夕莉が呼び止め、運悪く3人でラウンドする流れに。
―― 良明も来んのかよ。
心の中でこぼす俺をよそに良明は言う。
「僕、クルマ出そうか」
ゴルフ当日。待ち合わせ場所に新型「エルグランド」が停まった。
「へえ、ミニバンか」
正直、俺は拍子抜けした。良明が自分から「クルマを出す」と言うもんだから、派手な愛車を見せびらかしにくると身構えていたのだ。でもミニバン。地味なチョイスだな。
良明に促され、夕莉と後部座席に乗り込む。
その瞬間、ハンドル周りに目を奪われた。横長の大画面ディスプレイ。モダンな雰囲気で、結構格好いい。
ゆっくりクルマが走り出し、俺はまた驚かされる。大きな車体なのに加速が滑らかで、カーブでも体がぶれない。高速道路に入ってからも、車内は嘘みたいに静かだ。防音性能が高いのだろう。
こういうクルマを自分で走らせたら、さぞ気持ちいいんだろうな。運転欲と所有欲を掻き立てられ、俺はうっとりしてしまう。
……って、楽しんでる場合じゃない。隣で夕莉が、無邪気に良明へ笑いかけている。
「ねえ、すごくいいクルマだね」
良明は「気に入ってるんだ」と返した。
―― それだけ?
もっと自慢すればいいのに。良明の落ち着いた様子が癪に障る。同時に手に汗がにじむ。
こういうクルマを選ぶセンス。いわゆる大人の余裕ってやつ?良明が妙に「いい男」に見えてきた。







