Q1:男が女に「付き合おう」と言っていなかった理由は?
蓮とは、私の友人が開催してくれた食事会で出会った。
32歳になる私にとっては、久しぶりの食事会だった。もちろん早く結婚したいし、良い出会いがあれば積極的に行動すると決めている。
蓮は身長が高く、顔もカッコよかった。しかもスタートアップのCFOだという。
― かなり良いかも…。
そう思ったので、私は積極的に蓮に話しかけた。でも私だけでなく、蓮もどうやら乗り気だったらしい。
食事会の直後、すぐに向こうから連絡が来た。
― 蓮:美咲ちゃん、昨日はありがとう!よければ次は二人でご飯行きませんか?空いている日があれば教えてほしいです。
グイグイ押しすぎないけれど、ちゃんと誘ってくれる。このバランスの良さも、蓮の魅力だった。
もちろんオッケーした。
私たちは恵比寿の『アーティショー』で早速初デートをすることになった。
「この前はどうも」
「こちらこそ。楽しかったよね」
ビールで乾杯をしたあと、前回の食事会ではあまり深い話ができなかったので、お互い色々と質問し合った。
「蓮さんの会社は、どこにあるの?」
「僕の会社は、虎ノ門だよ。美咲ちゃんは、何のお仕事をしているんだっけ?」
「私も、友人のスタートアップの会社を手伝っていて」
「そうなの?何ていう会社?」
こんなふうに、私にたくさん質問をしてきてくれるのは嬉しい。何も質問がないと、「自分に興味がないのかな?」と思ってしまうから。
「いや、そんな有名なところじゃないから、知らないと思うけど…」
「事業内容は?どんなことをしているの?」
「以前はアプリを作ろうとしていたんだけど、今はちょっと別事業をしようかなとなっていて。とりあえず、投資家を募っているところ」
「へぇ、そうなんだ。美咲ちゃんは、今どこに住んでいるの?」
「私は麻布十番だよ。蓮さんは?」
「僕は東麻布だよ。近いじゃん!」
家が近いことも手伝って、運命的なものを感じてしまった私たちが、盛り上がらないわけがない。
「よければ、この後そっち側で飲もうよ。良いバーがあって」
「もちろん!飲もう」
こうして、この日は2軒目へ移動して盛り上がったあと解散した。
この日から、蓮からも連絡が来るし、私からも連絡をし、なんとなく2週間に1度くらいの頻度で会う仲になっていった。
「蓮くんと私、結構近い所に住んでいるのに今まで出会ってなかったのが不思議だよね」
「そうだね」
「…ちなみに、今彼女とかいるの?」
「いないよ。いたら、こうやって美咲ちゃんと二人で会わないよ。そんなに疑っているなら…この後、うち来る?」
こうしてお酒の勢いも借りながら、三度目のデートで蓮の家へ行くことになった。
蓮の部屋は男性のひとり暮らしにしては、かなり整っており、綺麗に保たれていた。
「すごく綺麗にしてるね」
「そうかな。というか、何も女性の影、ないでしょ?」
「うん、なかった」
こうして三度目の夜、私たちは結ばれた。
そしてこの後も、私たちの関係はちゃんと続いていた。






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