Q1:女の心に刺さった、男の言葉は?
アパレル勤務の奈緒と出会ったのは、共通の友人の紹介だった。僕より1歳上ではあるものの、可愛くてどこか抜けていて。でも芯のありそうな雰囲気に最初から強く惹かれた僕。
だから紹介してもらった食事の後に、僕はすぐに自分からLINEをした。
そして何度か会ううちに、自然な流れで交際することになっていた僕たち。交際中は一度もケンカもなく、仲良く過ごしていた。
交際して約半年が経った頃、僕の家の更新が近づいてきた。
― これは良い機会かも。
そう思ったので、僕は奈緒に、自分から同棲の話を持ちかけた。
「そろそろ一緒に住まない?ちゃんと考えているから。プロポーズも、もちろんその先のことも」
付き合って半年、奈緒のことが好きだったし36歳という年齢もある。ちゃんと結婚まで考えているということを、行動で示したかった。
奈緒は少し驚いた顔をしたけれど、すぐに大きく頷いた。
そうとなれば話は早い。僕はすぐに、一緒に住むための家を探し出した。
場所は、勝どきエリアで探すことにした。都内のタワマンでも比較的手頃で、最低限の広さも確保できるからだ。
また僕の勤務先は大手町で、奈緒は六本木。奈緒の職場までも、大江戸線を使えば一本で行ける。
「奈緒、エリアなんだけど勝どきでもいい?僕らの予算を考えると、その辺りか有明しかなくて」
「そうなの?どういう条件で探しているの?」
「二人で住むなら、最低60平米は欲しいでしょ?そして2LDKは死守したいよね…」
「そっか」
幸運なことに良い物件が比較的早く見つかり、すぐに契約をすることになった。僕はメガバンク勤務のため、僕名義の方が契約には有利なので僕が進めた。
それにお互いの年収を考慮して、僕が毎月20万。奈緒は毎月5万円と光熱費…と、かなり譲渡した条件にした。
奈緒にとっては、悪い話では全くない。
また引っ越す前に、僕はあらかじめ家具の候補リストも作っておいた。
「龍太、すごいね…。全部任せっきりにしちゃってごめんね」
「ううん。一緒に住むなら、ちゃんとした部屋にしたいし。二人で住む家だから、こだわりたいじゃん?でも、奈緒の意見を聞くから何かあったら言ってね」
「そうだね。ありがとう」
奈緒に任せると、多少動くのが遅くなるから自分がやったほうが早い、というのも本音だった。(もちろん、これは奈緒には言ってない。)
同棲を始めてから、ケンカをしないために僕たちはルールを作った。
掃除はほぼ毎日すること。ただし時間を要する本格的な掃除は、週末の午前中にする。食器は食後すぐに洗う、洗面台は使ったら拭く、洗濯は週に2~3回…。
僕が一人暮らしの時から続けてきた習慣だけれど、特段難しいことではないと思う。
汚い家で暮らしたくない、乱れた生活をしたくない。それだけだった。二人で住むなら、なおさらきちんとしたいし、最低限のルールな気がしていた。
「奈緒は?他に追加したいルールとかある?あれば何でも言ってね」
「えぇ、どうだろう…。龍太のルールがほぼ全部家事のことは網羅しているから、私からは特に何もないよ」
「そっか。もしあれば言ってね」
奈緒は、同棲のルールに関しては特に気にしていないようだった。でも僕は、何度も彼女の要望も聞こうとしていたし、二人で生活を築いているはずだった。







この記事へのコメント
誰も一緒に住みたいとは思わない。