Q1:この初デートで、男は女をどういう女性だと思った?
太陽と出会ったのは、3ヶ月前のこと。
きっかけは、仕事終わりに丸の内で女友達三人と飲んでいた時に、太陽たちがいる男性グループから声をかけられたことだった。
スーツがよく似合っていて、私はとにかく太陽の顔がタイプだった。
「お仕事は、何をされているんですか?」
「僕はM&A関連の会社に勤務していて。明日香ちゃんは?」
「私は金融系です」
「そうなんだ。職場は?近く?」
「はい。お近くですか?」
「うん。僕も丸の内!じゃあ…今度、デートする?」
この時、私はあまりにも嬉しそうな顔をしたのを隠しきれていなかったと思う。
M&A関連会社勤務、28歳。趣味は料理と映画、週末はジムに行くこともある…まさに、完璧な相手だった。
LINEを交換した翌日、自分から思い切って誘った結果デートをすることになった。
初デートは、太陽が予約してくれていた『Amber Trip』だった。
西麻布に今年できたばかりの店で、少量多皿というコース設定も、デートに完璧。
― こんな素敵なお店を予約してくれるということは…太陽も私のこと“いいな”と思ってくれている、ということだよね?
予約してくれたお店の雰囲気で、相手が自分のことをどれくらい思っているのか大体推しはかれる。
その事実に胸を躍らせながら待っていると、太陽がやってきた。
「ごめんね、待った?」
「ううん。私も今来たところだから」
「良かった。何飲む?」
「一杯目は…ビールにしようかな」
「明日香ちゃんビール?じゃあ僕も」
少し緊張しながら乾杯して、初デートが始まった。
太陽は私服姿もかっこよくて、思わずドキドキしてしまう。スーツ姿とはまた違って、髪型も少しラフで、そこがまたいい。
「どうした?」
「あ、ごめん。つい見ちゃって」
「何それ」
ふふっと太陽が笑う。それを見て、つられて私も笑ってしまう。温かくて幸せな時間が流れていた。
しかも太陽は、私に興味を持ってくれているように感じた。「大和肉鶏」を食べながら、私の恋愛話を聞いてきたからだ。
「明日香ちゃんって…。今、彼氏とかいるの?」
「私?いないよ。彼氏欲しいなぁとは思っているけど」
ここで、「すっごく彼氏が欲しい!結婚がしたい!」のようなガツガツした返答はしない。
どこか若干余裕を見せることが大事だと、SNSの婚活アカで見た記憶がある。だからちゃんと、私は実践してみせた。
「そうなんだ。可愛いし、モテそうなのに」
この言葉を聞いて、私は飛び跳ねそうなくらい嬉しかった。男性から“可愛い”と言われたら、嬉しいに決まっている。
学生時代はヘアサロンのモデルをしていたくらいなので顔は悪くないと思うし、少し背は低いけれど、それも含めて“可愛い”と言われることがある。ネイルもかかさず通ってセルフケアも怠らないようにしている。
食事が終わりお店を出ようとすると、さっと太陽が支払ってくれた。
「いいの?ありがとう。ご馳走さまです」
「もちろん。それよりこの後どうする?」
「もう少し一緒にいれたら嬉しいけど…。でも無理せずに。太陽くん、明日早かったりしない?」
「明日ゴルフだからそこまで遅くまではいられないけど…。友達の車に乗せてもらえるから運転じゃないし、せっかくだしもう1軒行こうよ」
「うん♡」
こうして、2軒目へ行き、24時前に解散した私たち。
「じゃあまたね。明日香ちゃん、気をつけて帰ってね」
「ありがとう。今日はすっごく楽しかった。またすぐにね」
家に帰ってもまだ、私の心臓はしっかり跳ねていた。







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