男と女の答えあわせ【A】 Vol.316

彼氏の母親への電話内容を聞いて、ゾッとした女…27歳女が思わず逃げ出したワケ

三浦マキ

A2:交際前後の落差と、母親への態度が酷かったから


共通の友人の紹介で出会ったこともあり、私は勝手に「この人なら大丈夫」と盲目的に捉えていたのかもしれない。

それに、当初からお互い結婚を意識していたが、次第に「ん?」と思うことが増えていった。

まず、付き合い始めて1ヶ月も経たないうちに、LINEの頻度が落ちた。毎日来ていたのが、2日に一度になった。

そしてデートも、変わった。

気がつけば私が店を調べることが増え、どこに行きたいか聞いても「どこでもいいよ」と言う。

彼に選んでもらうように頼むと、交際前とは違い、本当にどこでもよさそうな店を、何も考えずに選んでくる。付き合う前に三日かけてリサーチしていた男と、同じ人間とは思えないほどだ。

「最近、健二くんは忙しいの?」

そう聞いてみたものの、健二は交際前とは別人のようだ。

「まあ、ちょっとね。仕事が立て込んでいて」
「そっか。大変だね。でもさ、たまには二人で、外でデートしない?最近お家デートばかりだし」
「そうだよね…。どこか行きたい所あれば、教えて。店、見とくから」


交際後、健二とは二人で外食へ行く機会も減った。

でもその不満を言ったところで、何も変わらない。むしろ不満を口にすれば、「じゃあどうすればいい?」と返ってくる。

そういうやり取りに、段々と疲れていく自分がいた。

付き合ったら関係が落ち着くのは、仕方がないとわかっている。それは理解できる。

でも健二の場合、落ち着くスピードが早すぎた。付き合う前のあの全力さが嘘だったみたいに、するするとトーンが下がっていった。

― あの頃の健二は、素敵だったな。

どちらにしても、私の中でじわじわと不満が募っていく。そんな中、追い打ちをかけるかのような、決定的な出来事があった。

それは、付き合って1年くらい経ったある夜のこと。急に、健二が彼のご実家へ誘ってきた。

「真帆、ゴールデンウィークって、忙しい?よければ、実家に来ない?」
「え?それって…」

― 遂に結婚前のご挨拶ってこと?

「まぁ、そんな堅苦しい感じではなくて、一応」
「わかった」
「じゃあ実家に伝えておくね」

急に心臓がドキドキして緊張してくる。

この時は、「遂に私たちも結婚か…」と思っていた。でもその後、「やっぱりこの人とは無理だ」と悟ることになる。


それは、私の家で二人でいるとき。健二のスマホが鳴った。

しかしスマホに表示された名前を見るなり、「げ…」と言ってとても嫌そうな顔をしている。

「出ないの?」

そう言うと、「んー」と言いながら、仕方なく電話に出た健二。

そして、この電話に私は相当ショックを受けた。

電話をしている健二の隣にいたので、嫌でも会話が聞こえてくる。この時の健二の態度はとても威圧的で、冷たい言葉ばかりその人に投げかけていた。

「わかったから、もういい?今、こっちは忙しいんだよ」

― 結構キツイ言い方だな…。

そう思っていた。ただ驚いたのが、電話を切ると、私に対してこう言ってきた。

「オカンからだった。年を取れば取るほど、面倒くささが増していって」

その瞬間、私の中で何かが、すとんと落ちた。

― この人は、自分にとって身近な存在を、雑に扱う人なんだ。

「私が行くことは、もう話したんだよね?」
「うん、それはLINEしといた。真帆のことも、根掘り葉掘り聞こうとしてきたから、適当に流しといた。会った時、面倒だったら適当でいいからね」

連絡が減ったのも、デートの準備を手抜くようになったのも、全部同じこと。

身内になると、急に態度が大きくなるのだろう。

そして何よりも、「男性の結婚後の奥さんへの態度は、母親への態度を見ればわかる」とはよく聞く話だ。

健二の、彼のお母様への態度を見て、結婚後の自分の姿が見えるようで、ゾッとしてしまった。



それからしばらくして、私から別れを切り出した。

付き合う前だけ全力の人がいる。それ自体は、珍しくないと思う。

でも私が別れを決めたのは、手を抜かれたからだけじゃない。手を抜く相手の選び方が、わかってしまったからだ。

「この人に何をしても逃げない、平気だ」と思った相手に、人は無意識に手を抜く。それはお母さんへの電話で、はっきりと証明されていた。

大切にしたい相手には、手を抜かない。当たり前のことだけど、それができる人と、できない人がいる。

そして身近にいてくれる人こそ、大切にすべきだと思う。

27歳の私には、それを見極める時間が、まだある。そう思って前を向くことにした。


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この記事へのコメント

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No Name
母親との関係は家庭環境や個々の事情によって大きく異なるから、側から見える態度だけでは判断できないよ。それをそのまま妻への態度に当てはめるのは無理がある。 実際、昨日しょっちゅう連絡してくる典型的な過干渉な親と書いてあった。誰もが母親と仲良出来ているわけでもない。逆で男性が母親と距離が近かったらマザコン認定される場合も。
2026/05/03 06:1124
No Name
え??ちょっとよく分からない。デート中や友達といる時に親から電話かかってきたら手短に済ませるのが普通の対応かと思ったけど....そこで母さんと楽しそうに長電話されたら怒るんでしょ?自分の事を彼ママが根掘り葉掘り聞いて彼が全部教えてたらドン引きするんじゃ?
2026/05/03 05:1420Comment Icon2
No Name
ゾッとして逃げ出すような電話内容ではなかったけど
2026/05/03 05:3320Comment Icon1
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男と女の答えあわせ【A】

三浦マキ

男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?

できなかった答えあわせを、今ここで。

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