Q2:女が男に対して突然冷たくなった理由は?
杏と六本木のバーで落ち合った後。4回目のデートは、気がつけば1ヶ月も空いてしまった。
― 健太:また間が空いてしまってごめん!杏ちゃん、最近は忙しい?
― 杏:元気ですよ。健太さん、お忙しそうなで、連絡控えておりました。元気ですか?またご飯行きましょうね☺️
ただ、杏とLINEのやり取りはするものの、向こうから「来週土曜はどうですか?」とか、具体的な提示をされたことがない。
僕の方から具体的な日程を言えば良いことはわかっている。
ただ誘って断られるのが怖いというより、「こんなに何度も、自分から誘うのも必死に見えるかな」という謎のプライドが邪魔をしていた。
そんなことをしている間に、1ヶ月も空いてしまったのだ。
結局次のデートも僕から誘う形で、食通の友人に教わった、「美味しい」と評判の、麻布十番の『B-TRE』でデートをすることになった。
「何だか久しぶりだね。元気だった?」
「そうですよね。元気といえば元気ですし…普通です。健太さんは?」
この“普通”という言葉が、どうにも引っかかった。ただ、これは僕の思い過ごしだったのかもしれない。
「本当に忙しくて。新しいプロジェクト任されて」
「すごいですね!」
この日も、ワインを片手にデートは楽しく進んでいく。
会えなくて怒っている様子もないし、会うといつも通りのテンションの杏。こちらに対してすごく気を使ってくれているのも伝わってくる。
でも、それが重過ぎない感じでいい。
「杏ちゃんって、束縛とかしないタイプだよね?」
「はい、しないと思います。でも健太さんもしなさそう」
「しないけど、でも付き合ったら意外にマメだよ」
「そうなんですか?意外」
「あと、杏ちゃんってものすごく気遣いができる人だよね」
「どうなんだろう…。でも人より、色々と考えるタイプではあると思います」
二人の間に、自家製のパスタ「赤エビとウニのトンナレッリ」が運ばれてきた。
二人で「美味しいね」なんて顔を合わせながら、幸せな時間が流れていく。
「健太さんって、お店選びのセンスいいですよね」
「ありがとう。会食が多いし、食べること好きだから」
「そうなんですね」
そしてこの日、店を出た後、近所のバーでもう1軒飲むことになり、解散は24時を過ぎてしまった。
「遅くまでごめんね。今日はありがとう」
「こちらこそです。ご馳走様でした」
「本当に大丈夫?ちゃんと帰れる?」
「大人ですし、大丈夫ですよ(笑)。ありがとうございました」
「うん、じゃあまたすぐにね」
「はい」
こうして、流しのタクシーに乗って帰っていった杏。
しかしここからしばらくして、「今週バタバタしてた。来週どこかで、ご飯行こう」とLINEを送ったら、かなりそっけない対応になってしまったのだ。
― もしかして…終電を逃したのに、タクシー代を支払わなかったから?
杏に限って、そんな女性ではないと信じたい。
しかしそれ以外に、突然冷たくなった理由の検討がつかない。
もしかすると、杏は可愛い顔をして、猫を被っていただけだったのだろうか。正解がわからず、連絡が来なくなった杏に対して若干の未練を引きずっている。
▶前回:2回目のデート直前にLINE未読スルー。彼女がフェードアウトした理由とは
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:4月19日 日曜更新予定
「忙しい男」の本音は?







この記事へのコメント
先週は原稿が間に合わなかったとかでしょうかね。にしてもお知らせとして告知してくれたらいいのに....