A2:全部任せっきりで、主体性がなくて面白みがない。
別に、何か大きなキッカケがあったわけではない。ただなんとなく、モヤモヤが続いていただけのこと。
そう思っていたタイミングで、僕の仕事が忙しくなってしまい、週末のデートが難しくなってしまった。
― 博之:愛ちゃんごめん!今週末の買い物、一緒に行くのちょっと難しいかも…。家でゆっくり休みたくて。
前回会った時、愛が「家の電球が切れた」と言っていたので、「じゃあ次、一緒に買いに行こうね」と約束をしていた。申し訳ないなと思って早めに連絡をしたのだけれど、愛からの返信を見て、僕はふと思った。
― 愛:ヒロ君、お疲れさま。電球は、また次の時でいいから、まずはゆっくり休んでね。
「電球って、そんなに買いに行くの大変だっけ…?」
電球が取り付けられないのは、女性だからもしかしたら身長が足りなくて難しいのかもしれない。
でも今時、電球なんてよっぽど特殊な物でない限り、ネットでもコンビニでも買える。
― そんなことも一人でできないの?
そう思ってしまった。
そして久しぶりに会えた日のこと。あまりにも疲れが溜まり、週末は僕の家で、二人でゴロゴロしながら過ごしていた。
「あ〜疲れた」
そう言うと、色々と労いの言葉をかけてくれる愛。
「お疲れさま。忙しかったんだね」
「そうなんだよ。ごめんね、ほったらかしにして」
「それはいいよ、全然。気にしないで」
ワガママも言わないし、いたわってくれる。しかし僕に合わせてばかりで申し訳なく思い、僕は愛に提案をしてみた。
「久しぶりに会えたし、愛ちゃんがやりたいことをしよう」
「私は特にしたいこととかないし、ヒロ君の好きなことしようよ。久しぶりの休みでしょ?」
それは有難い。
でも逆に、疲れている時にはその“何でもいいよ”はちょっと重くてしんどい。
「うーん…。外は天気悪いし、出かけるのも微妙だもんね。家で何か観ながら、ダラダラするのはどう?」
「いいね、そうしよう!」
そして、僕の言ったことに対してほぼ100%「YES」という愛。
それだけではない。
「お酒飲みたくなってきたな〜。ビールでも買いに行こうかな」
家でデリバリーで取ったピザを片手に映画を観ていると、お酒が飲みたくなってきた。しかしそれに対する愛の反応に、僕のモヤモヤはピークに達してしまった。
「いいね。じゃあ私の分も、何かついでに買ってきて」
― そこは一緒に買いに行かないんだ。
「何がいい?」
「何でもいい。適当に何かお願いします」
愛は、自分の意思がない。
それだけではない。まったく主体性がない上に、動かない。自分から動くことがないし、周りに全部任せっきり。
きっと勝手に周りが動いてくれると思っているのだろう。
そこに感謝もないし、当然のことのように全部僕に任せてくる愛が、段々と面倒になってきた。
「愛ちゃん、本当にどこにも出かけなくていいの?」
気がつけば、週末ずっと家に引きこもっている愛。
「うん。私は、こうしているだけでも十分楽しいから」
「そうなんだ。だったら良いのだけれど」
いるだけでこちらも気を使うし、勝手に好きなことをしてくれている、くらいのテンションの方が助かる。
全部僕におんぶに抱っこだと、とても疲れるし、一緒にいて何も楽しくない。
― なんか…つまらないし、若干負担だな。
そう思い、僕は別れることにした。
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